PSVR2を超える?PS5+VisionProで4Kゲームプレイ【Elgato 4K X】



元々PSVR2を持っていたところに、後からApple Vision Proを購入したのですが、Vision Proをゲームで使うと、役割的にPSVR2と被ってきます。
PSVR2は2Kの解像度までしか表示できないのに対して、スペック上、Vision Proは4Kまで表示できるはずなので、4Kでゲームプレイができれば、これはなかなか素晴らしいのではないかと思い、チャレンジしてみました。

結果としては、Vision Proで4Kでプレイするゲームはかなり美しく、リアルさと迫力が両立しています。画面を大きく拡大しても、粗が目立つということはありません。驚愕の体験でした。

Elgato 4K X

Vision Pro+PS5で4Kゲームを楽しむための重要なアイテムが、キャプチャデバイスです。このキャプチャデバイスをElgato 4K Xに変更することで、4Kでゲームすることができるようになりました。

Elgato 4K Xは、Macなどに接続して、4K120fpsで画面を録画できるキャプチャデバイスで、PS5の4KのHDMI信号をリアルタイム変換して、USB経由でMacに表示できます。

セットアップ

PS5のゲームをVision Proで楽しむためのセットアップですが、

PS5、Elgato 4K X、Mac mini、Vision Pro

という順で接続します。
4K Xは、PS5の映像をUSBでMacに送るだけでなく、同時にそのままHDMIをスルーして、ディスプレイに出力する、パススルー出力することもできるので、このパススルー信号と、Mac Miniの映像は、5Kディスプレイに接続して表示。

PS5は、著作権保護機能のHDCP設定をオフにする必要があるため、HDCPオンが必要なYouTubeなどのメディア系のアプリはつかえません。ゲームは今のところ表示できています。
HDCPのオフ設定をするには、キャプチャデバイス経由の映像は使えないので、PS5はHDCP対応のディスプレイに接続されている必要があります。なのでパススルー接続はありがたい。

DualSenseコントローラーは、テレビと接続するときと同様にPS5にBluetoothなどで直接接続。振動機能やアダプティブトリガーなどはそのまま使えます。

Mac MiniにUSBで入力した4K映像は、ConsoleLinkという有料アプリで表示させます。

接続が終わったので、動作させてみます。

PS5の電源をオンにすると、Mac miniのConsoleLinkにPS5の画面が表示されます。

Mac miniで、ConsoleLinkを全画面表示して、この画面をVision ProにMac仮想ディスプレイで表示させます。

サウンドは、映像と同時にMac Miniにいったん入ります。
visionOSが2.2になってから、Mac仮想ディスプレイの音声がそのままvisionOSで再生できるようになったので、VisionProに仮想ディスプレイで接続した時点で、VisionProの内蔵スピーカーか、Vision Proに接続したAirPodsなどで再生されます。

これでセッティングは完了。

実際に遊ぶときは、
Mac miniを起動、ConsoleLinkを起動、ディスプレイ解像度が4Kになっているかを確認。
PS5のコントローラーでPS5を起動
Mac miniにPS5の映像が来ているのを確認したら、全画面表示にし、Vision Proを被ってMac仮想ディスプレイで接続、音声などを確認してプレイ開始

結構手順が多いですね。ただこれは、何もセットしていない状態での手順なので、セッティングを変えていなければ、
PS5を起動、Mac仮想ディスプレイで接続、プレイだけで済みます。

自分の場合は、Vision ProにMagic TrackPadを接続しているので、Mac miniの操作は、Vision Pro側からもできるので、割と面倒はない感じです。

使ってみると

Vision Proでの 4Kゲームの体験ですが、想像以上でした。

Vision Proでの表示を壁ぐらいの大きさまで拡大すると、ゲームの世界に等身大で入り込んだような感覚になります。
これは、75インチのテレビでも、ここまでの大きさになりませんし、プロジェクタでも投写する距離が必要だったり、自分の影ができたりすることを考えると、これができるのは、Vision Proならではの体験といってもいいかもしれません。

画面の大きさだけですと、今までの2Kのプレイでもできることですが、4Kの解像度があることで、ピクセルの粗を感じることがありません。

もちろん大画面だけでなく、24インチぐらいまで、ゲーム画面を小さくすることもできますので、ながらプレイなども捗ります。

色味は、ベストなセッティングが見つかっておらず、かなり明るいところが過剰に表示されている感じがありますが、彩度が高めでくっきりしているので、ゲームには合っているかな、というところです。

キャプチャデバイス自体は、120fpsまで対応しているようですが、今のシステムだと、60fpsまでみたいです。60fpsでも十分滑らか。

遅延は、普段自分が遊ぶゲームではほとんど気にならないんですが、音にタイミングをぴったり合わせるものは厳しいときもあります。それ以外は、プレイに困ることはないかな。

そうしてもうひとつ強調したい点は、この環境は、家の中であればほぼどこでも使えます。ソファでも、デスク周りでもベランダでもいいですし、座っていても立っていてもいいわけです。

今まではPS5でゲームをプレイするには、ディスプレイとしては、テレビが一番で、Vision Proはテレビが使えないときの代替手段でしたが、4Kプレイができるようになってからは、その差はかなり縮まりましたし、より大画面だったり、自由な場所で4Kゲームが楽しめるので、テレビを超えているとも言えます。

PS5をプレイする側では、PS Potralの大画面4K版とも言えますね。

Vision Proから見ると、トータルのコストはさておき、超強力なゲームソリューションになっています。

コストも、全体をゼロから買うという人はいないとは思いますが、Vision Proをすでに持っている人は、Macも持っているでしょうし、ゲームに魅力を感じるのであればPS5はあるでしょう。

その前提があれば、追加コストはキャプチャデバイスとアプリだけ。それでもちょっと高いですが、PS Portalぐらいの価格で、手持ちのデバイスを活かして、PS5の4Kゲームが家中どこでも遊べる、というのは、検討の価値はあるかも。

VisionPro対応 vs. 4Kシステム

最近、プレイしているゼンレスゾーンゼロというゲームが、Vision Pro対応して、コントローラーだけで遊べるようになりました。
てっきり処理速度の関係からVision Pro対応していないと思っていたので、対応したこと自体に驚いたのですが、画面を見た感じでは、解像度は2K程度に見えるので、iPad 版がそのままきた感じです。

処理速度で来ないと思っていた理由は、片目4Kだと、高負荷になるからというところなので、確かに2Kならありですね。

ゲームアプリがVision Pro対応するのと、この4Kゲームシステムと比較すると、やはり画質の差はかなり感じます。両方使える状態なら、間違いなく4Kの方を選びます。

もちろん、単体でプレイできるのは、旅行先やシステムをセットアップするのが面倒なときは、有用なので、Vision Pro対応してくれたことは感謝です。

実際には4Kではない

一応注意点ですが、冒頭から4Kでゲームが遊べると言っていますが、厳密に言えば、常に4Kでゲームが遊べているか、というとそうではありません。
簡単に言えば、Vision Pro内で画面を小さくすると、4K以下の解像度になってしまいます。

Vision Proは4K表示と言っているのは、片目用に用意されているディスプレイが3.8K x 3Kというところから来ていますが、この中に、ウィンドウを小さく表示すると、そこに表示されている映像は、縮小されているので、半分のサイズであれば、2K表示になっています。

リアルな世界であれば、4Kディスプレイは、近くで見ようと遠くで見ようと、4Kという細かさは変わりませんが、VisionProの中の世界は、遠い近いが擬似的に表示されているだけで、実際の目とディスプレイの距離と解像度は固定されています。

なので、Vision Proの視界いっぱいにゲーム画面を表示しているときは、4Kに近い解像度になっていますが、小さく表示しているときは、遠くに見えている4Kではなくて、2Kに縮小されている映像、2K分のピクセルしか表示されていないということです。

大画面でプレイしないのであれば、2Kのキャプチャデバイスで十分ということなります。
まあ現実でも、小さい画面でしかプレイしないなら4Kが必要ないのと同様ですね。

また、4Kに近い方の解像度でも、Vision Proは頭の動きに追従して、常に映像を描画しなおしているので、PS5の出力しているピクセルをそのまま表示、ピクセル等倍みたいな表示もできません。

PSVR2 vs. Vision Pro

ここからは、少し詳しく4Kゲームシステムの前提や経緯などを紹介します。

まずPSVR2があるのに、Vision Proでゲームをする意味ってあるの、という点。
PSVR2とVision Proは、同じヘッドセットデバイスですが、似ているところと、違うところがあります。

重さ
メガネ
有線、無線
3Dゲーム
アイトラッキング
パススルー、白黒、カラー
移動

一番重要な解像度は、PSVR2は片目2Kに対して、Vision Proは片目4Kで、ピクセル数で2.8倍ぐらい違います。
ですが、Vision ProでPS5のゲームをプレイするときには、今までは2Kでしかプレイできていませんでした。

同じ2Kでゲームを表示しても、PSVR2の場合は、スクリーンドア現象という、薄く格子状の線が入っているように見えます。
2Kしかない解像度のところ、視野角を大きく取るためレンズで大きく拡大している、そのためピクセルの隙間が見えてしまうのかもしれません。
Vision Proの方は、ピクセル密度が高いうえ、PSVR2ほどの視野角はないためか、スクリーンドア現象などはなく、綺麗に見えます。

この動画を作成するために、調べてていて知ったのですが、iPhoneの1ピクセルの大きさの中に、VisionProのピクセルは50ピクセル入るらしいです。すごい密度。

PSVR2の利点は、対応のVRゲームがプレイできることと、有線で接続しているので遅延がほぼない、という点です。
VRゲームの方は、GT7以外にはこれといったゲームが出ていないので、自分的にはPSVR2はGT7専用になったと言えます。

もともと自分は、PSVR2は、シネマティックモードで2Dゲームを遊ぶために購入したので、Vision Proの4Kを活かせるのであれば、PSVR2の上位互換ということになります。

4K対応キャプチャデバイスの導入

4K Xの導入前ですが、Vision ProでPS5のゲームをプレイするには、

直接リモートプレイ
iPad、MacでリモートプレイをAirPlay
iPad、Macでキャプチャ入力でAirPlay

の3通りの方法があります。
アプリで接続するか、キャプチャーデバイスを経由するかですね。
いずれにせよ手持ちのアプリや機材では、いずれでも2K60fpsが最高でした。

スペック的には、Vision Proは4K100Hzまで対応しているのですが、途中に挟まっているアプリやキャプチャデバイスの性能に引きずられているわけです。

リモートアプリの解像度を一ユーザーが改善することはできませんが、キャプチャデバイスを4K対応のものにすれば、PSVR2の画質を上回れるのでは、と考えました。

我が家の今のキャプチャーデバイスは、GENKIのShadowCast、というもので、HDCPオンで使えて、遅延も個人的には気にならないぐらい。ゲームでも作業的なプレイには十分使えます。

ただ、せっかく片目4Kのディスプレイを持つVision Proですから、4Kでゲームがやってみたくなるわけです。

選択の失敗

Vision Proで4Kゲームにチャレンジしようとして、最初に購入したのはIOデータのGV-HUVC/4K。
この機種は4K30fpsに対応ですが、比較的安価でトライしやすいので、最初はコマ数は30コマでもいいと思ったわけです。

ですが購入して、実際に使ってみると、PS5から2Kで出力できるものの、4K出力はしてくれませんでした。
PS5は4Kデバイスとは認識しているものの、PS5が30fpsの出力に対応していない雰囲気。
2K60fpsではShadowcastと同じになってしまいますが、このデバイスはHDCPはオフにしないと使えないので、Shadowcastよりもいいところがありません。

完全に失敗購入でした。
事前の情報収集といっても、4Kキャプチャデバイスの購入者も少なく、PS5で失敗という情報もなかったので、やってみるしかなかった感じですね。
幸い販売店に聞いてみると、返品OKとのことでしたので、返品させてもらいました。

4Kキャプチャデバイス選び

改めて仕切り直しです
多少、デバイスの価格が安いかなと思っても、時間を無駄にしただけだったので、多少高くついても、実績のありそうな安全策を取ることにしました。

4Kで表示が可能そうなキャプチャーデバイスとしては、スペック上はElgatoの4K Xか、AVerMediaのGC553G2が候補となりました。
60fps程度の性能でいいのですが、大手メーカーの4K60fpsまでの性能に抑えたもの、というのが見つけられず、どちらも120fps以上出力できるスペックを持っています。

ですが、この両方ともほとんど情報がない。
キャプチャーデバイスといえば、ゲーム配信者が主要なターゲットだと思いますが、YouTubeは60fpsまでしか対応していないので、120fps対応の機種を買う必要がないんでしょうね。

情報がないなら人柱しかないということで、Macとの相性が良さそうなElgatoの方にしてみました。

4K Xはスペック的には、4K 144fps、HDR、VRR対応とかなり高機能で、当初30fpsでいいと思っていたものに比べれば、スペックはモリモリです。
なのに、キャプチャはせずに、プレビューでしか使う予定がない、というのはちょっと勿体ない気もします。

実際に購入した結果は、先にお見せしたように無事に4Kで表示してゲームができました。

ConsoleLink

Macで4K Xの画面を表示するアプリは、いくつか探した中では、有料のConsoleLinkが良かったです。

Universal Video Classという映像入力の規格に対応していればいいのですが、例えばQuickTime Playerでも表示できるものの、2Kまでしか対応していないようです。

その点、ConsoleLinkは、設定上は4K120fpsに対応しているので、
性能的には余裕がありそう。

注意点としては、キャプチャーデバイスに入力された映像を表示するためだけのアプリで、録画はできません。

設定項目は、解像度とフレームレート、色空間
超解像や、スーパーサンプリングの設定、遅延など設定があります。

Macのディスプレイの設定が、アプリ起動時は2Kになっていて、途中で4Kに変更しても、ちゃんと切り替えてくれます。

短い期間でバージョンアップされていて、機能追加なども行われているのもポイントが高いです。

配信、キャプチャアプリとして有名なOBSも試してみて、使えることは確認しています。ConsoleLinkの方が機能も画面もシンプルで動作も軽いので、Vision Proで4Kゲームプレイをするためだけなら、ConsoleLinkの方が良さそうです

iPadでもちょっとできる

ここまでVision Proにゲーム映像を送る手段として、Macを中継デバイスとして使ってみましたが、iPadとElgato 4K Xを接続して使うこともできます。

ですがiPadの本体ディスプレイは解像度が2.5Kしかなく、VisionProには、iPadの画面のミラーリングしかできないため、実質解像度は2.5Kになってしまう感じです。

アプリは、先ほどMac用で紹介したConsoleLinkが、iPad対応にもなっていて、つかえます。
実質の解像度は2.5Kだと思うのですが、ConsoleLinkの入力解像度を4Kにした方が、フルHDよりは綺麗には見えるんですよね。プラシーボ効果かもしれませんが。
ただ4K Xの性能を引き出しているとは言い難いので、費用対効果は悪いかも。

Vision Proへのミラーリング解像度が、iPadの内蔵ディスプレイの解像度に引っ張られるなら、iPadに4Kの外部ディスプレイを繋げて、その画面をAirPlayすれば、4Kで表示できるのでは、と思ったので試してみました。

結果はNG。
iPadに、いつも仕事のMacで使っているThundeboltドックを接続し、5K2Kディスプレイと4K Xを入力した状態にしてみました。

外部ディスプレイに4K表示まではできているようですが、iPadのAirPlayミラーリングは、本体ディスプレイしかミラーリングできないようで、外部ディスプレイの表示をVision Proにミラーリングさせることはできませんでした。惜しかった。

まとめ

ちょっと寄り道しましたが、Vision Proでほぼ4Kの、迫力のゲームプレイを楽しむ方法を紹介させていただきました。

Vision Proの価格が高いのは、iPhoneの50倍のピクセル密度と言われるディスプレイユニットにあると思われるので、4Kゲームであれば、その解像度の高さを活かすことができます。

一方で、VisionPro単体では、4K60fpsのような高スペックが必要なゲームを走らせられないですし、Macには処理力があってもゲームタイトルがない。
PS5は、PSVR2を常識的な価格に抑えるには、片目4Kのディスプレイを採用することはできない。
といったように、それぞれのデバイスの利点、弱点があるところに、これらを組み合わせ補完できるパーツが4Kキャプチャデバイスでした。

4K Xはキャプチャデバイスの中では高機能で、価格も高いのですが、Vision Proに4K入力できて、PS5のゲームをプレイできるので、Vision Proを持っていて、ゲームをよく遊ぶ人にとっては、追加投資としては、かなりいいのではないかと思っています。

このシステムがかなり有用だったので、使い古したコントローラーでは物足りなくなり、ブラックフライデーセールの時に多少安かったので、Vision Proでプレイするため、新しくブラックのDualSenseを購入してしまいました。

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Elgato 4K X

PS5 2台体制とBravia+で120FPその後



PS5 Proがきて、1ヶ月が経ちました。
来た直後の動画で、ゲームが遊べていなくて不満、としたのですが、その後はProを使っていつものようにプレイすることができました。

やっぱり大画面で、綺麗なグラフィックがヌルヌル動くというのは、いいですね。
動きのヌルヌルさが、一部のゲームでしか味わえなかったのが、持っているほとんどのゲームで味わえるようになって、さらにゲームが楽しくなった感じです。

自分は、あまりゲームが上手い方ではないのですが、しっかりと知覚できなくても、動きのよさが、いい感情や興奮に繋がっていることはわかります。

さて今回の動画では、Proに役目を譲った後の初代PS5の活用方法と、以前の動画の秒間120コマのその後の話しをしたいとおもいます。

なぜ2台体制なのか

以前持っていた、PS2、PS3、PS4 Proなどは、新しいPSシリーズを入手したあとは、売却していました。

PS5 Proが来た時点で、初代のPS5をヤフオクなどで売却すれば、それなりの値段で売れて、PS5 Proの高い購入費用をカバーすることもできたわけですが、今回はそれはしませんでした。

以前との違いですが、我が家には、自分以外にも大学生のムスメという、ゲームプレイヤーがもう1人誕生しており、PS5でのプレイ時間が被ることがでてきています。

ゲーム以外のものであれば、ちょっと時間をずらしたり、終わってから交代するなどでもいいと思うのですが、ゲームというのは、比較的長時間プレイをしますし、あとで人が待っていると思うと、楽しんでプレイしにくくなってしまいます。

いままではゲームの時間が被る時は、iPadやMacでできるゲームをプレイしていたのですが、Vision Proを使うようになって、自由な場所で、大画面でPS5のゲームがプレイできるようになったので、初代PS5は手放さずに、2台体制にすることにしました。

セッティング

PS5 Proの方は、性能を最大限活かせるようにBraviaと接続してプレイしているのですが、そこは以前初代PS5がいた場所。初代の方は別のセッティングが必要です。

まず初代の設置場所は、同じリビングの端の方にある自分用デスクの脇にしました。
一応、ディスプレイは接続していて、Macでも使っているLGの40インチ5K2Kモニタに接続。これはゲーム用ではありませんが、300カンデラ、72Hzまでの対応で、HDMI接続。
一応スピーカーは内蔵していますが、このモニタの音声出力は、モニタスピーカーに繋がっているので、音声はそれなりにいい音でなります。
ネットは、有線LAN。
これが一番基本のパターン。これでも十分プレイできます。

が、仕事をする環境と同じデスク、ディスプレイになってしまいます。ゲームは気分転換の意味もありますので、仕事と同じ環境ではあまりゲームをやりたくないこともあり、画面の確認ぐらいにしか使わないかな。

次にシンプルなセッティングは、PSVR2を接続するパターン。
有線接続になりますが、PSVR2には、ディスプレイもイヤフォンもありますので、モニタを接続しなくても使えます。
GT7をVRで遊ぶ時はこのパターン。

次はMacと接続するセッティングです。

PS5のHDMI出力の途中にHDMIセレクタを使っていて、Genki Shadowcastという、今は廃版になってしまったキャプチャデバイスにも出力しています。
ShadowcastはMac miniに繋がっています。
Shadowcastは、HDMIの信号をMacに表示できるもので、解像度はフルHDの2K、秒間60コマでプレイできます。
Mac mini上では、Genki ArcadeというアプリでPS5の画面を投影できます。遅延は結構少ないかな。
このMac miniの画面をMac仮想ディスプレイで、Vision Proに投影できるので、Vision ProでPS5ゲームができます。
音声は、Macに来るので、AirPodsなどで聴きます。
コントローラーはPS5に接続
初代PS5の活用方法としては、これの頻度が一番多いですね。

寝室など別の部屋の場合は、iPad Proを有線LANでつないで、リモートプレイできます。iPadの映像は、Macと同じようにVision ProにAirPlayでとばせます。なので、寝室でも大画面でゲームができます。
コントローラーは、PS5には電波が届かないのですが、iPadに接続してリモートアプリで認識して使えます。

動きの安定性は落ちますが、Vision ProにMirrorPlayアプリで、直接PS5と接続してプレイすることもできます。この場合、コントローラーは直接Vision Proとペアリングします。

こんな感じで、家族がテレビを使っていても、PS5を色々なシーンで活用できるようにしてみました。

キャプチャデバイス経由とリモートプレイとの違いですが、どちらも2K60コマでプレイできるので、その点では大きな違いがありません。

違いがあるとすれば、Shadowcastは、PS5の著作権保護機能であるHDCPがオンになっていても動作するので、PS5のYouTubeやTorneなどのメディア系アプリやBlu-rayプレイヤーの映像も見ることができます。
Vision ProにいいYouTubeアプリがないので、PS5でYouTubeを再生して、VisionProでみるというのも結構ありです。メディアリモコンも使えるので、Torneアプリを使えばテレビがもう一台ある感覚になります。
惜しいのはShadowcastがステレオに対応していないため、音声がモノラルになってしまうところでしょうか。

あと実はこのセッティング自体は、PS5 Proの方でもほぼ実現できることばかりです。なので2台必要なのは、あくまで2台同時にゲームをプレイすることがあるから、という理由です。

初代とProの役割分担

PS5 Proとは、ほぼ同じゲームをインストールしてあります。
のちほど説明しますが、セーブデータは同期できますので、テレビでPS5 Proをプレイしていたあと、初代PS5の方で続きをプレイすることができます。

Pro は、テレビに繋がっているので、ムスメと共用、どちらかというとムスメ優先ですね。
対して初代PS5の方は、自分専用と言えます。
PSVR2も主に初代に接続して使っています。
PSVR2をProで使うと、PSVR2の描画も改善されるとのことですが、試した感じでは違いがよくわかりませんでした。だったら、PSVR2は自分しか使わないので、自由に使える初代で使う感じです。

Proの方は4K、初代は2Kなので、ストーリーの重要な場面や画面の美しさが必要な場面では、Proでプレイ。
Vision Proを使っている場合、電波状況によっては、接続が不安定になることもあります。自分ひとりでプレイしているときはいいのですが、マルチプレイなどで他の人に迷惑がかかりそうな時は、安定しているProを使います。
テレビでプレイしていると、攻略情報などを一緒に見るのが難しいのですが、PS5とVision Proであれば、同一平面上にいくらでも画面を増やせるので、みながらゲームをする時は、初代の方を使います。

セーブデータは同期できる

2台利用するとセーブデータがどうなるのか気になると思いますが、先に述べたように、2台のPS5の間でセーブデータが同期されるため、普通に続きがプレイできます。

自分のプレイしている中では、FF14、原神、ゼンゼロは、セーブという概念がなく、進行具合が常にサーバー保存され、元からマルチデバイス対応になっているため、これは今まで通り。

メタファーは、ゲームの中でセーブデータをクラウド保存ができるようになっています。

そういった機能がないゲームでも、PS Plusのセーブデータをクラウド保存する機能が結構優秀。
プレイし終わったらゲームを終了し、またプレイする、というサイクルをしている限りでは、自動で2台のPS5でセーブデータを同期してくれます。

PS5のホーム画面で、オプションボタンを押すことで手動で同期することもできます。

マルチデバイス対応のゲームで、環境設定などはデバイス保存になっていて、それぞれのデバイスで設定し直さないといけない、ということがありますが、PS5のクラウド同期は、同じデバイスのセーブデータの同期なので、設定なども同期されるのは地味に便利です。

FF14だと、ホットバーを変更した場合、Macに変更を持ってくるのには、サーバーにデータをアップロードして、Macでダウンロードしないといけないのですが、PS5の場合は、何もしなくてもホットバーの変更が別のPS5に同期されています。

こんな感じでセーブデータの同期が優秀なため、空いている方のPSで遊ぶ、ということが気軽にできるようになっています。

マルチプラットフォームで同じゲームをプレイしていると、地味に不便なのが、プラットフォームの特典や購入が、他のプラットフォームで使えない時がある、という点です。

例えば、FF14の場合は、PS Plus会員は、ワープポイントであるエーテライトが1箇所無料、という特典があるのですが、MacのFF14では、この特典は利用できません。
原神の場合は、PSで購入した有料のアイテム特典をiPad版の原神では受け取ることができません。

初代PS5とPS5 Proの2台体制の場合、どちらもプラットフォームはPSですので、同じ特典を利用することができるのは、地味に便利なところです。

不便な点

PS5が2台あることで、かなり便利になりましたが、若干気になることもあります。

コントローラー多すぎ問題

PS5のコントローラーはDualSenseですが、基本的には同時に1台のデバイスとしかペアリングができません。
自分の環境ですと、PS5と直接、iPadでリモートプレイ、VisionProでリモートプレイ、という3つのパターンがあるのですが、それぞれ別のコントローラーを使うか、毎回ペアリングをやり直す、ということになります。
我が家にはたまたま、初代用にコントローラーが3つあるので、それぞれとペアリングしていますが、置き場所も3台分必要ですし、充電管理も3台しないといけません。これとは別にPro用も自分とムスメ用の2台あるわけで、コントローラーが多すぎです。

同じAppleアカウントであればデバイスをまたいで使えるAirPodsがいかに素晴らしいか、というのが分かります。

フルHDは粗い

もう一点感じるのは、2KフルHDは粗いな、と。
先ほどの初代PS5のセッティングの中で、最初の5K2Kのディスプレイとの接続以外は、2KフルHDでの表示になってしまうのですが、せっかくPS5は4Kでプレイできますし、Vision Proも片目4Kに対応しているのに、フルHDしか表示できないのはもったいないですね。いつも4Kに見慣れていると、大画面にしたときに文字など見にくく感じることもあります。

これについては、キャプチャデバイスを4K対応することで改善できる可能性があるので、その辺はまた動画にしたいと思います。

こんな感じで初代PS5は初代で、かなり有用に使えているので、家にゲームプレイヤーが2人以上いる場合は、Proの買い増しを検討してもよいかもしれません。

秒間120コマその後

以前の動画でPS5 Proが我が家の環境でどのぐらい滑らかに表示されるのか、というのをやったのですが、結果はほとんどのゲームで秒間120コマでプレイできることがわかりました。

なぜ秒間120コマ出ていたのか、動画を出した時点では、よくわかっていなかったのですが、コメントで、Braviaの倍速駆動機能ではないか、と教えていただきました
教えていただいたあと、動画のタイトル、概要欄、サムネにBraviaと合わせ技で秒間120コマということを追記しました。

その点について、少し説明を補足しておこうと思います。

倍速駆動

倍速駆動機能というのは、ゲームの表示の滑らかさをあげるために、テレビの方で、コマとコマの間を補完したコマを挟み込む機能のようです。
なので、PS5の方で秒間60コマ出ていれば、テレビの方で全部 120コマにしてくれるので、ほとんどのゲームが120コマになっていたわけです。

どんなゲームも、テレビで秒間コマ数を上げてくれるのであれば、そもそもPS5 Proいらない、ということになるのですが、コマ数が少ない場合は、綺麗な補完にはならないんじゃないかと思います。

このようにテレビの機能で120コマを達成している場合と、PS5 Pro単体で、秒間120コマ出せる場合もあると思いますが、個人的には、PS5 Pro単体でも、テレビとの合わせ技でも、結果として滑らかな映像が実現されているので、どっちでもいいかな、と思います。

PCでもグラボのフレーム補間機能があるようですので、グラボに内蔵しているか、ディスブレイ側に搭載しているかの違いでしかないように思います。
おそらくPS5 Proを作った人たちも、無理にPS5単体で120コマを狙いに行くよりも、60コマを達成できれば、テレビの機能で120コマにしてくれるので、まずは60コマをターゲットにしていたのではないかと想像します。

動画投稿前に、自分で倍速駆動のことに気づいていれば良かったのですが、すっかり忘れていたというか、知ったのは数年前という記憶で、コメントいただいた時に、そういえばそういう機能もあったな、ぐらいの認識でした。教えていただけたのは、たいへんありがたかったです。

間違ってはいない?

最初は間違ったことを伝えてしまったのかな、とも思いましたが、冷静に考えても、特に間違ってはいないなと判断しました。

その理由ですが、どのようなものでも、評価は目的に沿って行うものだと思います。
目的をはっきりさせることと、目的に合った物差しを使うことが大事です。

今回も、動画の冒頭に、自分にとっては、ゲームには没入感が重要と考えており、そのためには、「自分の環境でどのぐらい滑らかに見えるか」と、何のために評価するのか目的を明確にしていました。

「滑らかさ」を測る物差しとして、自分の眼の代替である、カメラによるスローモーション撮影をすることにしました。この場合は、「1秒におけるコマ数が多い方が滑らか」、なわけです。

結果としては、自分の期待以上に、十分に滑らかさが達成されていることがわかりました。具体的には多くのゲームで秒間120コマだったわけです。
目的も測定の方法も明らかに示していたので、この目的で、この方法を使って、この結果だった、だからこう思った、をセットで提示していて、その中には何ら間違いはなかったので、BraviaとPS5 Proの組み合わせで、という部分を追加するにとどめました。

PS5単体 or 合わせ技

いくつかネガティブなコメントもいただきましたが、おそらくは

PS5単体で120fps出るはずがないのに、この動画は出ていると言ってるのはおかしい

ということなのかと思います。
倍速駆動のことを動画作成時に気づいていれば、より良かったのですが、それに触れられなかったのは、申し訳ないと思います。

それはさておき、前回の動画の中では、我が家の環境、つまりPS5 Proと我が家のテレビを接続したときにどうなるか、にしか言及していないので、PS5単体の出力性能については言及する意図はありませんでした。
もとより、PS5 Pro単体の出力性能を検証するつもりもなかったですし、そもそも個人では単体の出力性能を測ることすらできない、と思っていたわけです。

画面を直接撮影する測定方法は間違いである、というコメントもいただきましたが、確かにPS5 Pro単体の出力方法を測定するのであれば間違いだと思います。

が、今回は、我が家の環境でPS5 Proに置き換えることでどのぐらい滑らかになるのかを測るという目的でしたので、この目的に対して、画面のスローモーション撮影は、今から考えても適切だったと考えています。

fpsの測定

蛇足ですが、PS5 Pro単体で、どのぐらいのfpsが出ているかを測定する方法は結構難しいです。

よくfpsが話題になるのは、ゲーミングPCだと思いますが、この場合、GPU、対応ディスプレイなどで計測しているようです。
世の中には、そういった測定結果の情報があるので、PS5 Proでも同じようにfpsを測定できるのではないかと思ってしまいますが、PS5の場合は、内蔵デバイスは使えませんし、専用アプリなどもありません。このためだけに測定可能なディスプレイを買うのも馬鹿らしいので、実質的な選択肢は120fps対応の外付けキャプチャーデバイスぐらいしかありません。

メーカーがPS5 Proがどのぐらいのfpsをだせるか数字を出せばいいと思うかもしれませんが、PS5 Proは4Kテレビのために作られたとありますから、テレビとセットで語るならまだしも、PS5 Pro単体でfpsを語る意味も動機もなさそうです。

なぜfpsが重要なのか

なぜPS5 Proのfpsについて、ネガティブな強い興味を持つ人がいるのかも少し考えてみました。

おそらく、対人シューティングや格闘ゲームのプレイヤーと思しき人が、なぜfpsに対してそこまで厳しい見方をするのか。
自分の場合は、60コマと120コマの違いもよくわからないので、どっちでもいいのですが、なぜ彼らは重要だと考えるのか、を考えてみました。

対人シューティングや格闘ゲームのゲーム性から考えると、対戦相手の動きを少しでも速く見たい、からでしょうか。
fps、秒間コマ数は、基本は映像の滑らかさを表していますが、コマ数が多いと、1コマの表示秒数も短くなる。
表示秒数が短いと、次のコマが速く表示される。
ゲームで言えば、相手の動きが速く表示される、相手の動きが速く察知できて有利になる、ということなんでしょうね。
対人シューティングや格闘ゲームのプレイヤーにすれば、動きの滑らかさは、おまけに過ぎない。

なので、この視点からは、フレーム補完による120fpsは意味がありません。
フレーム補完は、2コマ目の映像がわかってから補完映像を作成するのですから、どうしても2コマ目の表示よりも後に作成されます。
対人シューティングや格闘ゲームのゲームのプレイヤーからすれば、そんなもの作っている暇があったら、さっさと2コマ目を表示して欲しいわけです。
ですから、ネイティブfpsが高ければ高い方がいい、ということなのでしょう。

実際の秒数でいうと、0.0083秒ぐらい。

対人シューティングや格闘ゲームは、この0.0083秒の遅れが命取りになると考えている人が多いのでしょうから、ものすごくシビアな中でゲームしているのだな、というのは多少わかった気がします。

一方で、他のジャンルのゲームの場合は、人間が相手にするのはコンピュータで、こんなシビアな差を前提にしていたら、遊ぶ人がいなくなってしまいますし、人間が遊びやすいようにコンピュータ側がいくらでも手加減してくれるわけですから、ここまでの精度は必要ないんだな、ということもわかりました。

整理すると、
前回の動画は、自分の環境での滑らかさを測定するために、スローモーション撮影して、秒間コマ数を測定しました。
ですが、一部の人は、対戦アクションゲームなどで次のコマ数がどのぐらいの速さで表示されるのかが関心があったので、PS5 Pro単体でのfps性能だと捉えて、動画の内容に対して不信感を感じたのではないか、と推察しています。

そもそも目的が違うのですが、たまたま物差しが秒間コマ数、fpsと同じだったために、行き違いになってしまったのかもしれません。


人はどこまでわかるのか

■参考文献

【西川善司】4Kテレビをディスプレイとして選ぶときに理解しておきたい「倍速駆動」の話。「多画面環境2017」の話題を添えて

論文
https://www.britishecologicalsociety.org/research-reveals-which-animals-perceive-time-the-fastest/
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0298007
https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej/67/8/67_J340/_pdf
https://www.tcu.ac.jp/news/all/20201117-33297/

倍速駆動120fpsとネイティブ120fpsの間に0.0083秒の遅延があることはわかったのですが、自分に0.0083秒の違いが認識できるとは思えないし、ソファに座って楽しくゲームする中、そんなシビアなゲームはプレイしたくないなと思ったのですが、人間はどのぐらいの動きの細かさを理解できるのか、という疑問を持ちました。

簡単に調べた範囲で、いくつかの論文を見ると、

2022年のイギリスの研究によると、人間がわかる平均は1秒に65Hzであるとして、他の生物と比較しています。研究方法まで、見つけられていないですが、他の生物と比較しているので、脳波とか神経レベルで測定しているのでしょうね。

2024年のイギリスで18-35歳の88人が参加した研究では、中央値は50ぐらいで40-70の間に分布しています。単位がよくわからなかったですが、おそらくHzなのでしょうか。

この2つの研究は、映像やゲームとは直接結びついていないものでしたが、次の二つは映像、ゲームに関する研究です。

2013年のソニー研究者による10人に対する研究では240Hzでも脳波の反応がでている、というものがありました。
2020年の東京都市大学のeスポーツについての6名が参加した研究では、240hzの画像変化を認識できているとのことでした。

諸説ある、という感じですが、自分なりにまとめると、ヒトの実用域というのか通常運転の領域としては60コマ前後。訓練や才能によって240コマが見える人がいたり、240コマの違いを感じることができる場合もある、という感じでしょうか。

対人シューティングや格闘ゲームをやっている人は、元から240コマの違いが見える人もいれば、訓練、つまりゲームをやり続けることで見えるようになった人もいるでしょうが、最初の2つの研究結果を正とするならば、そうでない人が大多数であり、その人たちは120コマや240コマあるかどうかすら、あまり気にならない、というところでしょうね。

自分の場合、PS5 Proで120コマになっても60コマとの違いが分からないと言ったのですが、数日経つと確かに滑らかさの違いはなんとなく感じるようになってはきました。

初代PSをプレイするときに60コマに戻るのですが、それが気になるかと言われれば、対人シューティングも格闘ゲームもやらないので気にならないし、自分の遊ぶ範囲の中では、0.0083秒の遅延は、プレイやゲーム体験に差があるというほどのことはない、という感じです。

最後に

色々とみてきましたが、初代PS5をそれなりに有用に使うことができてよかったです。
またPS5 Proが4Kテレビのためにつくられた、というのがありましたが、性能をテレビとの合わせ技まで含められて考えられていた、ということは有意義な発見でした。

■商品紹介
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PlayStation 5 Pro
Genki ShadowCast 2キャプチャーデバイス(HDCPは非対応のはず)
HDMIセレクタ Anker HDMI Switch
Belkin USB-C - イーサネット + 充電アダプター


Vision Proがきて5ヶ月



Vision Proがきてから5ヶ月が経ちましたが、前回の2ヶ月経った時の動画から5ヶ月経つまでの間に試したことなどを共有します。

最初に、Vision Proの全体的な利用頻度ですが、あまり変わっておらず、今も毎日被っています。

まず9月にVisionOSがアップグレードして バージョン2になりました。
VisionOS 2になって、自分的によくなった点は

  • 必要なアプリがすぐに起動できる
  • マウスが使えて細かい作業ができる
  • 日本語が入力しやすくなった
  • iPadやiPhoneの画面が見られる

この4つでしょうか。

まずはアプリの呼び出し方が大きく変わりました。
以前は、画面の上の方にあったドットを注視して、タップしていましたが、
VisionOS2からは、手のひらを見えるようにすると、親指と人差し指の間に丸が出てきて、指をくっつけると、アプリのホームが表示されます。

表示されたホームも自分の好きな順にアプリを並べ替えられるようになりました。
VisionOS のネイティブアプリだけでなく、iPadアプリもフォルダからだして並べ替えられるようになりました。

Vision Proでよく使うアプリを最初のホーム画面に集めておけるようになったわけです。
iPhoneやiPadでは当たり前のことですが、最初のVision Proは、ホームの呼び出しも手間がかかり、アプリの並べ替えもできないところからスタートしたので、ようやく少し便利になり実用性が増しました。

マウス使える

これまた地味な機能ですが、マウスがつかえるようになりました。
今まではMagic TrackPadは使えたのですが、マウスは使えなかったんですね。

マウスが使えるようになったことで、Keynoteのオブジェクトの移動や変形など、細かい操作もできるようになりました。
マウスが使えるようになると、普通のMacのような感覚で作業できるので、空間コンピュータ感が強くなりますね。

使えるマウスはサードパーティ製のものでもよいようで、自分はMicrosoftのArcMouseを繋いでいます。
iCleverのトラックパッド付き折りたたみキーボードのトラックパッドも使えるようになっていました。

日本語入力の改善

日本語入力も使いやすくなりました。
変換候補が、入力位置のすぐ下に表示されるようになったんですね。
以前は、テキストプレビューという別ウィンドウに表示されていて、今もそれはあるのですが、変換する際には、変換候補がこのテキストプレビューにしか表示されないので、視線の移動を余儀なくされていて、非常に使いにくかったのが、大幅に改善されました。

AirPlayレシーバー

MacとVision Proの連携は、Mac仮想ディスプレイという形で、Macの画面を映すことはできたのですが、iPhoneやiPadの画面は写せませんでした。
Vision OS2ではAirPlayレシーバーという機能が搭載されて、iPhoneやiPadの画面をミラーリングで映すことができるようになりました。

Macの仮想ディスプレイとの違いで言えば、仮想ディスプレイの場合は、Macのマウスやキーボードの操作をVision Proのアプリにも反映することができたのですが、このAirPlayのミラーリングでは、Vision Proのアプリに対してはiPadなどのタッチ操作などを反映することはできません。

といっても、Vision Proのアプリは、従来通り視線とジェスチャで操作できるので、それほど大きな問題ではありません。

一方で、Mac仮想ディスプレイの場合は、Macの音声をVision Proのスピーカーから出すことはできなかったのですが、AirPlayミラーリングの場合は、iPadの音声をVisionProのスピーカーから出力することができます。あるいは、VisionProに接続したAirPodsから、iPadなどの音声を流すことができます。

iPadでは、と説明してきましたが、AirPlayレシーバー機能なので、iPadだけではなく、MacからもAirPlayのミラーリングとして出力することもできます。この場合も音声は一緒に送ることができます。Macの場合は、仮想ディスプレイとAirPlayミラーリングを選べるようになりました。

Vision ProがAirPlayレシーバーになることで、個人的にはiPadとの連携がよくなったなぁ、と思います。

MacBookだと、Vision Proを一緒に使うことで、どこでも大画面作業ができましたが、iPadでも、MagicKeyboardを使い、AirPlayレシーバー機能を使うと、ほぼ同じことができるようになりました。

作業的な面だけでなく、iPadのネイティブゲームもほぼ遅延なしに、Vision Proの大画面で遊ぶことができます。
PS5をリモートプレイする時も、以前はMacを経由する必要があったのですが、この中継の役割もiPadでもできるようになりました。MacよりもiPadの方が、アプリの扱いが楽なんですよね。

iPadを有線接続するとさらに安定性が高くなるので、Belkinの有線LANアダプタを導入して、ベランダでリモートプレイしたり、
寝室でもiPadを有線LAN接続して、ベッドで大画面プレイしたりもできるようになりました。

こんな感じで、VisionOS2になって、Vision Proの使い勝手が順当に上がっている感じですが、12月と言われているバージョン2.2では、Mac仮想ディスプレイがワイドディスプレイに対応ですね。
ベータ版を利用している方の情報では、幅は10Kらしいです。
Macの作業領域が10Kあってもなかなか使いにくいのではないかと思っていますが、自分の予想では、この幅はMacから、3D映像をキャストするために使われるのでは、と思っています。
MacのOSアップデートで、ウィンドウ単位のAirPlayもリリースされるらしいので、Macで3D映像をキャストして、VisionProで立体視を視るような流れを予想しています。

Wi-Fiアダプタを見直し

iPadを有線LANで接続し、AirPlayでPS5をプレイする、ということができるようになりましたが、Vision Proから、直接PS5のリモートプレイする方法の改善も試してみました。

見直す対象は、Wi-Fiアダプタ。
我が家ではVision Pro専用にWi-Fiアダプタを用意していて、以前はTP-Linkのものを使っていたのですが、これをバッファローのWXR-5700AX7Pというのにしてみました。

選んだポイントは、外部アンテナで安定性が良さそう、という点。

今時、Wi-Fi7対応のWi-Fiルーターも出ていますが、この機種はWi-Fi6にしか対応していません。Vision Pro自体がWi-Fi6にしか対応していないのと、Wi-Fi7も6Eも遠くに飛ばすための技術だと理解したので、ほぼ同じ部屋の中だけでしか使わないVision Proの場合は、Wi-Fi6で十分だと考えました。その分購入価格は2万円を切っていたので、安く買えたかなと思います。

実際に使ってみたところ、TP-Linkの時は、しょっちゅうアクセスポイントとの接続が切れていたのですが、バッファローにしてからは、かなり減った気がします。ほとんどきれないですね。やはり外部アンテナは強い、ということでしょうか。

PS5リモートプレイの接続も安定性がかなり増し、ゲームプレイが出来なくなるような酷い遅延は無くなりました。
ただ残念ながらカクツキはなくなっていません。

調子のいい時は30FPSでていると思うのですが、電波の状況なのか、かなりの時間帯は30FPSを下回っている感じもあるのでまだまだですね。P2P接続を活用するMacやiPadを経由した方が快適にプレイできます。

接続が安定したのでまぁよしとしましょう。

今まで使っていたTP-Linkの方は、ムスメの部屋に設置して再利用しています。

装着性の改善

この期間もVision Proの装着性の改善を進めました。
ANNA PROが一番良いのでは、という結論は変わっていないのですが、バッテリの後頭部マウントに不満があったので、そこを改善しました。

不満は、バッテリーを後頭部にマウントするときに、今までは面ファスナーだけで固定していたので、プラプラして扱いにくかった、という点です。
解決方法として、Amazonで、Vision Proのデュアルループバンドに装着して、後頭部をサポートするパーツを見つけました。BOBO VRにも似たようなパーツがあります。そこにバッテリーを固定することで、プラプラせずに装着しやすくなりました。
ヘッドレストに当たる部分は、できるだけ硬いものがくるのは避けたかったのですが、今はバッテリーをちょっと上にずらすぐらいになってますね。そこが残った改善点でしょうか。

あとANNA PROは、長さや角度が固定されているのが、使いにくいと思ったので、調整できるストラップをみつけて、良さそうと購入してみたのですが、これは失敗でした。
確かに調整の自由度は高いのですが、軽く作るためなのか、バンドの部分が薄い素材でペラペラしています。ライトシーリングを装着せずに使うと、Vision Proのアームの幅を維持できずに、Vision Proの本体が顔側に寄ってきて、近すぎる、という警告が出ます。つまり、ライトシーリングを使うことが前提となっているわけです。
ANNA PROは融通が効かない代わりに、幅が固定されているため、Vision Pro本体が顔に近づかないので、ライトシーリングを外した運用が可能になっていた、ということでした。なかなか難しいですね。
結局、ANNA PROが一番よい、という状態がキープされています。

ライトシーリング周りで言えば、ひどい夏の暑さがすぎさったので、ベランダでVision Proを使う機会も増えました。
この場合、ライトシーリングを外すと、隙間から光が入って誤動作することがあるので、一時的にAirCoverを復活してみました。
しばらくはその状態で使っていたのですが、その後、バッテリーの後頭部マウントを装着すると、特に上向の姿勢の時など、顔寄りに引っ張られることがでてきて、警告がでるようになりました。なのでノーズパッドも復活。が、やっぱり鼻に跡が残るのと、少し痛い。
結局、誤作動防止したい時だけ、着脱しやすい純正のライトシーリングを使う、という結論に。元の状態に戻ってきました。

最後に

普段の仕事はリビングの奥でしているのですが、気温が下がってきて、寒くなってきました。
日がでているときは窓際は暖かいので、VisionProとマウス、キーボードを持って、ワークチェアだけで窓際で仕事をしてみました。暖かくて暖房いらず。
場所移動のしやすいVision Proの恩恵ですね。

こんな感じで、Vision Proを毎日楽しく活用していますが、PS5で4Kゲームをする方法がかなり良かったので、また紹介したいと思います。

■商品紹介
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マイクロソフト Surface Arc Mouse
iClever Bluetoothモバイルキーボード タッチパッド付きIC-BK08
WXR-5700AX7P(多分終売)
Vision Pro 用 ヘッドバンド ストラップ TPU 補助ヘッドバンド
iofeiwak ストラップ for Vision Pro(失敗ストラップ)

PS5Proがやってきた - PS5 Pro+Braviaで120FPS?



4Kテレビのためのゲーム機、PS5 Proが発売されました。
ビックカメラの抽選販売に当選し、予約したよ、って動画を出したのですが、思ったより多くの人に見てもらえましたし、楽しみにしてます、というコメントもいただいて嬉しかったです。
その後、ちゃんと発売日に我が家にもやってきました。

PS5 Proは、4Kテレビでプレイする際に、画質と動きのどちらかを犠牲にするのではなく、両方どりができる、という期待で購入したのですが、実際にどうだったかなどを共有したいと思います。

最初に結論をお伝えしておくと、我が家の環境では、綺麗な画質のまま、秒間120コマ出ているゲームも結構あって、期待以上でした。

開封

我が家のPS5は初代ですので、Pro版はスリムになったな、という感じです。
本体全面のUSBポートは、前は片方がUSB-Aでしたが、今は2つともUSB-Cなんですね。

同梱物は、ケーブル類は一通りありますが、LANケーブルはないんですね。Wi-Fi7に対応したらしいので、不要という事かもしれません。

DualSenseが付属していますが、これはムスメ用になります。自分はDual Sense Edgeを使っているので、そちらを使いますが、ムスメはPS5発売時に購入したものを4年使ってきて、結構ボロボロになっていたので、新品に交換です。

透明の脚がついており、これは、横置きのときに取り付けて使います。

セットアップ

設置場所ですが、今まで初代PS5が置かれていた、テレビスタンドの上の段に置き換えになります。
電源コード、LANケーブルは配線をやり直すのが大変なので、そのまま初代のものを使いました。

電源オン、起動して、接続してから気づいたのですが、テレビに120Hzで接続できていないようでした。

我が家のテレビは、2021年製の75インチブラビアですが、HDMIの3-4番ポートが、120Hzに対応しているはずです。

思い当たる節としては、PS5とテレビの間に、ゲームの画面に合わせて照明の色をリンクさせるHueシンクボックスというものを使っていたのですが、これが間に挟まっているからかも。
外して直接、テレビとPS5 Proを接続すると、無事120Hzが使えるようになりました。

HDMIケーブルによっては、120Hz接続などができなくなることもあるそうなので、PS5 Pro付属のケーブルを使用しました。

データ移行

本体を起動しただけでは、中身はまっさらな状態なので、初代PS5からデータ移行をしてくる必要があります。
データ移行専用の機能が用意されているので、簡単なはずですが、ここでちょっと苦労しました。

移行できるデータは、ユーザーの設定、セーブデータ、ゲーム本体、スクリーンショットなどがありますが、大事なのはユーザーの設定、セーブデータ、スクリーンショットなど、ユーザーしか持っていないデータです。

我が家の場合、ムスメがプレイの思い出として、スクショを大量に撮るので、それだけはちゃんと移行させてあげないといけない、というのがありました。
移行するものがセーブデータだけ、という場合は、PlayStaion Plusのクラウド保存機能を使えるので、もっと楽でしょうね。
ゲーム本体は、拡張M.2SSDに入っているものは、移行できないので、再ダウンロードで良かったです。

2台の接続方法ですが、同じネットワーク上に有線LANで2台とも接続して行いました。
Wi-Fi経由だと遅すぎますし、イーサケーブルで直結すると速い、というのを見かけて、一度試してみたのですが、ネットワークがつながっていないと、PS5自体が使えなかったので、諦めました。Wi-Fiでネットワークに接続しつつ、直結すれば行けたのかな。

4KテレビのためのPS5 Pro

PS5 Proのお手並み拝見と行く前に、どういう視点でお手なみを拝見するのかを明確にするために、冒頭にも4KテレビのためのPS5 Proといったことを、簡単に説明します。

ゲームの楽しみ方は色々あって、頭を使って工夫すること、他の人と競うこと、自分の限界に挑戦することなどありますが、その中の一つに、現実世界ではない綺麗な世界を体験する、というのもあると思います。

それを味わえる一つの方法が4Kテレビでのゲームプレイです。
今、4Kテレビは50インチ、60インチといった大きな画面で、ゲームの世界に入り込んだような没入感を感じやすいですし、4Kあれば、画面が大きくてもギザギザを感じにくくなります。

HDRに対応しているテレビであれば、過去のテレビよりも眩しささえも表現できますので、さらに綺麗さを味わえます。

動きの滑らかさも重要ですが、PS5でも比較的シンプルな画像の場合は、秒間60 コマというような滑らかな動きが実現できていました。

ですが、現実に近いような書き込みの細かい画像の場合、PS5の処理性能では足りなかったわけです。
そこで、処理速度をパワーアップして、書き込みの細かなゲームでも滑らかな映像を楽しめるPS5 Proが登場したわけです。

なので4Kテレビでゲームを楽しむ最後のピースがPS5 Proというわけでした。

逆に言えば、4Kテレビでゲームしない人にとっては、あまり価値がないため、色々と言われてしまうようです。

というわけで、PS5 Proは、画質を維持したまま、滑らかに動くかをみていきます。

我が家の環境

プレイ環境についても説明しておくと、我が家の4Kテレビですが、2021年製の75インチBraviaです。

PS5が出た後に出たモデルで、PS5との相性は考えられているようです。
4Kはもちろんのこと、HDR対応で、おそらく明るさも670カンデラと結構な明るさがでます。
動きの滑らかさで言えば、最大秒間120コマまで対応しているようです。
しているようです、というのは、対応しているゲームも少なそうでしたし、そもそも120コマで見れるように設定していなかったということが、今回判明しました。
たぶん、個人的には普通のテレビ番組の倍である秒間60コマ出ていれば、満足水準です。

こんな感じで、我が家のテレビは4K、大画面、HDR、最大120コマとPS5 Proを楽しむには、なかなか適した環境になっていると思います。

お手なみ拝見の方法

自分だけでPS5 Proの性能を確認するなら、単に遊べばいいわけですが、みなさんと共有するには、色々と難しい面があります。

この動画を見ている方のデバイスの画面サイズ、HDR対応、動きの表示性能はまちまちですから、自分が4Kテレビで見ているのと同じ体験はしてもらえません。

ノーマルPS5とPS5 Proの違いは、同じ画質であれば、動きの滑らかさに現れますので、基本的には、最高画質のときの表示コマ数を見ていこうかなと思います。

一応、方法を説明しておきます。

自分の普段の環境でどうみえるかが大事なので、キャプチャーボードは使わず、テレビ画面を一眼カメラで直接撮影しました。この画像の画質は無視してください。

録画は、秒間120コマのスローモーションで撮影しています。
YouTubeは、最大秒間60コマで再生できるので、この動画も60コマで作成しています。
なので、120コマのスローモーション映像をそのまま再生すると、実際の速度の1/2のスローで再生されます。これを2倍速にすると元の速度で再生されます。

この撮影環境で、PS5 Proと初代PS5で同じゲームを撮影しました。

PS5 Proに最適化されたPS5 Proエンハンスドというゲーム、そうではない普通のPS5 Proのゲーム、PS4のゲームがあるので、それぞれ見ていきます。

まずはFF7リバースですが、PS5Pro用に新たにエンハンスモードを搭載しています。
遊んだ感じは、めちゃくちゃ動きが滑らかになっていて、プレイしやすくなりました。

これは初代のPS5でFF7リバースをグラフィック優先で撮影しています。
120コマで撮影したものを60コマで再生しているので、再生速度は実時間の半分。撮影したコマは全て表示されています。

これは2倍速で再生、本来の速度になっていますが、撮影したコマの半分は失われています。

同じことをPS5 Proのエンハンスモードでやっています。
半分の速度で全コマ再生していますが、全体的に動きが滑らかになっているのがわかるでしょうか
本来の速度です。

初代PS5とProを左右に並べて再生しています。右がProですね。
動きが滑らかになっていることがわかるでしょうか。

ここからは1秒に1コマずつ再生してみます。
初代PS5では、4から5コマに1回、画面が描き変わります。
4コマだとすると、1秒間120コマ中30回書き換わる、つまり秒間30コマということになります。

PS5 Proですと、毎コマ書き換わっています。つまり1秒に120コマ、120fpsということになりますが、最初は本当かいな、と思いました。

同時に再生です。初代はパラパラしているのに対して、PS5 Proは滑らかですね。

ちょっと心配になったので、iPhoneのスローモーションで秒間 240コマで撮影してみました。
するとこちらは、2コマに1回描画されているようですので、やはり120fpsでているようです。ちょっと驚き。

YouTubeは、秒間60コマしか出せないので、完全には伝わっていないと思いますが、60コマであっても、PS5 Proの方が、戦闘シーンでの動きがよくわかるようになりました。

個人的には、30コマと60コマの違いは結構分かりますが、60コマと120コマの違いは、気づく自信がありません。まぁでも、PS5 Proが、なかなかのもの、ということはわかりました。

こちらはスパイダーマンマイルズモラレスですが、パフォーマンスProというモードがあり、これが最適な設定のようです。

Pro版は、こちらも秒間120コマになりました。ですが、元の忠実度モードでもコマ数が40近くあるようなので、違いがわかりにくいです。

ホライゾンは、パフォーマンスPro、解像度Pro、バランスProというモードができました。

解像度Proモードだと、秒間コマ数は30コマに固定されているようです。
パフォーマンスProが推奨のようで、こちらは秒間120コマでています。高画質のモードのコマ数をあげるのではなくて、コマ数の高いモードの画質をあげるようです。
このキャプチャで、画質はわかるでしょうか。自分としては、推奨のパフォーマンスProの画質で十分だと思いました。

ホグワーツレガシーは、新しいモードはなく、従来のモードの画質が強化される雰囲気。

高画質モードでは、コマ数は固定のようです。
バランスモードは秒間60コマでているので、この画質が許容範囲かどうか。個人的には、これで十分。

バルダーズゲートもクオリティモードでは、30コマが固定されているようで、パフォーマンスモードの比較になります。もともと120コマでているようで、これも画質で比較しないといけなそうです。

比較はありませんが、NoMan’s Skyも120コマでているようです。

ここからはPS5 Pro エンハンスに対応していないゲームです。
まず、FF16ですが、画質優先モードで30コマだったものが、PS5 Proでは60コマになっています。

デススト、ゴーストオブツシマ、アーマードコア6については、元々PS5でも秒間60コマあったようなのですが、PS5 Proでは120コマになっているようです。

FF14、GT7、PS4ゲームですがモンスターハンターアイスボーンは、もともとコマ数は多いようで、PS5 Proになったからといってコマ数が改善した感じはありませんでした。もう上がりきっている感じですね。

ここまでの結果をまとめてみたのがこちらです。
なんと、今回試したほとんどのゲームが秒間120コマで遊べるようになった、という結果でした。
最初の結論に、期待以上としたのですが、元は30コマのゲームが60コマで遊べるようになればいいなと思っていて、実際には60に届かないケースも多いのかな、と思っていました。
それが実際に試してみたら、120コマがほとんどだったので、これは期待以上、と言わざるをえません。

もっとも自分の計測方法などが間違っているかもしれませんが、実際に遊んでみた感じでは、動きの滑らかさで不満を持つケースはなかったので、計測方法が間違っていたとしても、PS5 Proを買った期待は叶えられています。

詳しいことはわかりませんが、これがPSSRの恩恵なのでしょうか。

いくつかみた記事では、PSSRでコマを生成しているのではなくて、低めの解像度をPSSRで高解像度化するらしい。実体のリソースはコマ生成にあてて、描画をAIで処理しているということかも。
今回死ぬほどコマ送り画像をみたんですが、一コマずつの動きは、確かにちゃんとしていたなとは思いました。

ただ自分の場合は、120コマでていても、スパイダーマンのように40コマ以上ぐらいで、見分けがつかなくなる感じなので、ちょっと猫に小判的な感じもありますね。

整理してわかった気をつけたいことは、ホライゾンやホグワーツレガシーなどのように、高画質モードでフレームレートをあげるのではなくて、フレームレート優先モードで、画質を上げるパターンもあるので、いくつかのモードを試してみて、一番画質と動きのバランスのいいものを選択したいところです。

若干余談ですが、意外と30コマしかでないゲームも少ないですね。
それとPS5でしか遊べないか、先行販売されているタイトルも多い気がしました。PCゲームは、相性問題が複雑で最適化が難しいという話しはよく聞くので、ゲームを楽しむならPS5、というのはこれからも続きそうです。

今の不満は、新しいPS5 Proが来たのに、ろくにゲームで遊べていないので、この動画をアップして、楽しみたいと思います。

初代PS5の活用方法も動画にしたかったのですが、長くなったのでまた別の動画にします。


PlayStation 5 Pro(アフィリエイト広告を利用)

PS5Proを予約してみた



PS5 Proの予約が始まっていますが、自分も予約をしてみたので、そのことを共有します。

とにかく高い

PS5 Proは、最初それほど購入したいと決めていたわけではなく、12万円という価格が発表されてからは、余計に購入意欲は減っていました。

家庭用ゲーム機は、プレステシリーズを1から5までずっと買ってきていますが、いままでは、高くても5万円ぐらいまでで買えていたものが、倍以上になってしまったわけです。
加えて、今年はApple Vision Proに60万円も使ってしまったので、控えめにしようかと。

ただPS4の時、4K表示に惹かれてPS 4 Proにしていましたし、最近では、PS5を2台体制にしようかとも思っていたので、価格が高くなければ、買う可能性は十分にありました。

変わった理由

買う気はなくはなかったけど、高すぎるな、と思っていたところ、考えが変わって、予約に踏み切ったわけです。

理由は2つあって、そのきっかけは、4K60fpsでプレイしたい新作ゲームの情報がでてきたこと。

まず東京ゲームショウでゴーストオブヨウテイが発表になりました。
前作のゴーストオブツシマは、DLCも込みでトロフィーをコンプリートまではプレイして、かなり楽しみました。
ヨウテイはツシマの続編ではないでしょうが、同じシリーズとなれば、やはりプレイしたくなるものです。

前作はPS4で最初にリリースされましたが、PS5でおそらく、グラフィック面もさらにパワーアップしているでしょう。
これは4K60fpsでプレイしたくなります。

あと、モンハンワイルズ。
世の中的な流れですが、モンハンワイルズは、PCの推奨スペックがかなり高水準になった、ということで、それに比べるとPS 5 Proのスペックも結構ありでは、みたいな感じになりました。

自分は、モンハンは、アイスボーンを途中で終わっていますし、ライズはプレイしたものの、サンブレイクはやっていないので、ワイルズをプレイするかは、正直決めかねてはいるのですが、もしやるとなったら、4K60fpsでプレイしたいです。

それ以外にも、来年はデスストランディング2も来ます。

今後、発売されるメジャーゲームは、今のPS5より高いスペックを必要としてくるという感じ。
PS5も発売より4年経ったので、ゲームの方も高度化していき、それに合わせて要求スペックが上がっていくのは、致し方ない気がします。
であれば、PS6までの繋ぎとしては、PS5 Proにいっておくのもありなのかも、というのが理由のひとつです。

画質が動きか

理由のもう一つは、今までもでしたが、今後はより画質と動きのトレードオフの選択を迫られるのかも、と思ったことでした。

アメリカでPS5 Proを先行体験された方の動画で、FF7リバースの比較映像が出ていました。

気になったのはPS5 Proの画質がきれいか、というよりは、PS5のグラフィックモードとパフォーマンスモードってどれぐらい差があったっけ、というところ。

自分はFF7リバースをグラフィックモードでプレイしていたか、パフォーマンスモードのどちらでプレイしていたか覚えていませんでしたが、確認してみたところ、グラフィックモードでプレイしていました。

試しにパフォーマンスモードにしてみたのですが、4K 75インチで見ると、かなりひどいグラフィックでした。
たぶん、そのひどさに耐えきれずに、グラフィックモードにしていたようです。

一方で、グラフィックモードでは30fpsは出ていると思うのですが、フレーム数が少なく、動きはパラパラしています。画質と動きがトレードオフになっているのですが、過去の自分は、まだ動きの粗さの方が我慢できると思ったようです。

ホグワーツレガシーも比較してみましたが、バランスモードで遊んでていて、FF7リバースほど酷さは感じませんでした。ですが、動きも画質もよりいい設定があり、動きを取れば画質が落ち、画質を取ると動きが粗くなるというトレードオフが発生しているのは、FF7リバースと同じでした。動きと画質を両立できないというのは残念さを感じます。

スパイダーマン2は、モードの違いでそれほど差は感じなかったです。

この3本はPS5ですでにプレイしたことのあるゲームですが、画質と動きの設定を確認して思ったことは、今後発売されるゲームでも、画質と動きのどちらかを選択することを迫られ、どちらかを諦めざるをえない。ちょっと、もったいないなぁと。

ゲームは長時間楽しめる娯楽ですが、同じことの繰り返しではなく、ストーリーなどがあって、だいたいはクリアまでの一度きりのプレイになります。一度きりしかないそれぞれの瞬間で、動きも画もできるだけいい状態でプレイしたいものです。

もう一つ、先ほど設定を比較した3本のゲームは、いずれもプレイが途中で止まっています。クリアしておらず、1/3から半分ぐらいまで進めて放置しています。
なぜ放置しているのでしょうか。

それぞれのゲームが自分に合っていない、とか、他にもっと面白いゲームがある、とかありますが、
自分の好み的に、動きよりも画質を優先する傾向があるのですが、その結果、動きがパラパラしていることで、無意識的にプレイがあまり楽しく感じず、放置してしまっているのかな、とも思いました。

逆のパターンですが、最近遊び始めたゼンレスゾーンゼロは、アクションが楽しいゲームですが、アニメ調のグラフィックで描画負担が少ないため、4Kでもおそらく秒間60コマはでていると思います。
さきほどの3作は、グラフィックの書き込みが細かい、いわゆるフォトリアル系のゲームなので、画質と動きがトレードオフになりやすいのかもしれません。

さきほどあげたような今後発売される楽しみにしているゲームは、いずれもグラフィックの書き込みが細かいフォトリアル系のものです。
ということは、画質と動きのトレードオフが発生する可能性が高く、その選択の結果、たのしく感じなくなってしまうと、かなりもったいない、と思ってしまったわけです。

どうせ遊ぶなら、できるだけいい状態で楽しく遊ぶ、と考えると、動きと画をより高い水準で両立させられるPS5 Pro もありかな、と思い始めたわけです。

ディスプレイ環境

PS5 Proの要不要議論の中で、PS5でも画質が十分高いので、これ以上良くなっても気づかない、というものがありました。

一人暮らしや自分の部屋で、24インチのディスプレイなどでPS5を楽しんでいる方は、Proにする必要はかなり薄そうです。

この例は、たまたま家にあった、16インチフルHDのモバイルディスプレイにFF7リバースを表示させてみましたが、これでは、グラフィックモードもパフォーマンスモードもほとんど区別がつきません。

我が家の場合は、2021年製のBravia75インチで遊んでいるのですが、このテレビはPS5との組み合わせを意識されているようで4K120fpsまで対応しています。

このサイズでは、さすがに解像度は4Kでないと厳しいです。
グラフィックモードとパフォーマンスモードでのグラフィックの差も激しく、誰でも見分けがつくと思います。

最近見たソニーの開発者のインタビューや、ソニーからきたPS5 Proの案内によると、PS5 Proは4Kテレビでのプレイをターゲットにしている、とありました。

4Kテレビで遊ぶならPS5 Pro、ということなので、自分にはPS5 proにする意味がありそうです。

ゲーム配信者の方なんかをみると、ほとんど自室とか配信部屋の27インチぐらいのモニタでプレイしているようで、大画面テレビを使っている人はあまり見かけないので、そのような環境の人は確かにPS5 Proは不必要ということかもしれません。

vs. ゲーミングPC

PS5 Proに12万円払うなら、ゲーミングPCを買った方が良い、という意見もありました。
これはおそらく、ゲームしかできないPS5Proよりも、多用途に使えるPCがよい、ということだと思いますが、まだPCを持っていない中学生、高校生などはそうかな、と思います。

自分の場合は、メインPCはすでにMacを使っているので、PCしかできない多用途の部分はすでにカバーされています。自分の場合は、今からゲーミングPCを買っても、PCの多用途の部分は使わないので、無駄になります。

一方で、Macにはゲーム以外のことは普通になんでもできますが、まだあまりゲームが揃っていないですから、Macの弱点を補完する意味で、ゲームが豊富に遊べるPS5 Proの方が適していました。

あと、大画面のテレビで遊ぶのであれば、接続切り替えや、キーボードマウスを使わず、パッドだけで完結するゲーム専用機の方が適しているかなと思います。テレビにPCを接続するのはできなくはないですが、使い勝手はかなり悪くなります。

ぼったくり価格なのか

PS5 Proの価格は、税込で12万円と過去の家庭用のゲーム機の常識からすると非常に高いわけですが、20万円ぐらいするゲーミングPCでしか味わえない体験を12万円でできると、むしろ割安、ということにはなります。

仕事には高いPC、遊びには安いデバイスという序列は、社会の雰囲気的にはありそうに思いますが、実際にはほとんどの仕事には、そこまで高いスペックは必要ありません。

エクセルやパワポが、M4 Maxが必須で、M1だと厳しい、なんてことにはなっておらず、スペック的には圧倒的に劣るM1でもサクサク動くわけです。

PCの用途の中で、高いスペックを必要としていて、最大限に使い切っているのはフォトリアル系のゲームなわけです。仕事より、遊びの方がスペックが必要なんですね。

PS5 Proは、昔のゲーム機基準だと高いけど、PC基準だと安いということになるわけですが、そこまでのデバイスの性能を使い切ったゲームがたくさん存在していて、ダウンロードなどだけで手軽に楽しめる時代は、それはそれでいい時代になったな、と思います。

とはいえ、PS5 Proの12万円は、デバイスの額としてはかなりまとまった金額なので、価格の内訳もみて、妥当性も考えてみました。

PS5 デジタルエディション 6.6万円
M.2 SSD +1TBアップ 1.2万円
性能アップ分 x万円
消費税 1.1万円
合計 12 万円

PS5 Proは、ディスクドライブは標準では非搭載ですので、無印のデジタルエディションのグラフィックがパワーアップされたもの、と考えられます。

Proでは、本体ストレージも2TBに増設されているので、その分も加味すると、性能アップ分は3.1万円ぐらい。

処理性能のアップ分と考えると妥当な範囲な気もしますし、本体価格の1.5倍と考えると割高にも感じます。
ちょっと別の製品ですが、Mac miniのM2とM2Proを比較すると、

無印M2チップだと14.5万円、チップが強化されているPro版だと18.5万円と、4万円の差です。

この差ですが、M2 Proの方がCPUが2コア、GPUが、1.6倍の6コア増えています。
PS5とPS5 ProのGPU性能が1.67倍だそうですので、似たような感じですね。
GPU性能のパワーアップで+3万円は、妥当な範囲内に感じてきました。

抽選応募してみた

こんな感じで、PS5 Proを買ってもいいかな、と思い始めたのですが、まずはビックカメラの抽選販売に応募しました。

探し回れば、先着販売で確定購入できるところがあったかもしれない
のですが、ゴーストオブヨウテイとか、デススト2はまだ発売されていないので、そこまで焦ってはいなかったわけです。

ビックカメラは、iPhoneやMacの購入でこれまでもよく使っていますし、2020年のPS5の販売開始時も抽選応募して、当選しています。

昨今、転売対策が強化されてきて、購入履歴などもみられるようなってきていますし、あまり購入先を散らさない方がよいかもと思い、敢えて抽選販売のビックカメラを選びました。

その後ですが、Amazonでは応募して当選すると招待制で購入できる仕組みがあったので、こちらも応募してみました。
そうすると、意外と早く招待が来たので、いったんはこちらで購入手続きをしました。
実際の支払いまでは、まだ猶予があるとおもうので、ビックカメラの抽選結果が出て、ポイント還元の状態などもみて、最終的に買う店舗を決めようと思います。

発売日に入手できることは確定しましたので、PS5 Proが発売になったら先ほどの放置していた3本のゲームの続きをやろうと思っています。
FF16のDLCもまだ手をつけていないので、ゲームブースト機能で多少、快適に遊べるかも。

初代PS5は

PS5 Proが入手できれば、Braviaと接続して遊ぼうと思っていますが、今、繋いでいる初代PS5をどうするか。
最初の方に、PS5を2台体制にしようと思っていたといったのですが、これは、PS5をムスメと使うタイミングが重なることがあるためですね。

ムスメも親に似たのか、どうせゲームを遊ぶなら、大画面といいサウンドでプレイしたいのでテレビでプレイしたいわけですが、夜などはプレイしたい時間が重なることがあります。
そうなると、今までは、自分がFF14をMacとVision Proの組み合わせでプレイしたり、iPadのゲームをVision Proでプレイしたりと、分けていたのですが、ゲームを起動する側は、やはりPS5の方が簡単ですし、安定していて遊びやすいわけです。

なのでPS5 Proが来たら初代PS5は、自分のデスク側に持ってきて、ムスメがテレビを使っている時に、Vision ProやPSVR2と繋げて使おうと思っています。

まとめ

価格が高すぎると思ったPS5 Proですが、

今後数年、4Kテレビで遊ぶ時に、画質と動きのトレードオフで悩む必要がなくなる
価格も、冷静に性能を考えると、仕方ない範囲かな

ということで、予約してみた、という話でした。


PlayStation 5 Pro(アフィリエイト広告を利用)

Vision Pro 2ヶ月使ってみた



Vision Proが来てから、2ヶ月以上が経過しました。
visionOS 2もリリースされましたが、ここまでの使った感想やわかったことをまとめておきます。

◼️買ってよかったか

まず最初に結論、買ってよかったか、60万の価値があったか、ですが、買ってよかったですね。
60万の価値があったかについては、30万ぐらいまでは自信をもってあった、と言えそうですが、まだ60万の価値には、達していないかもしれません。

ただ、これからまだ使い方が進化したり、アプリやコンテンツも増え、OSも進化すると思うので、最終的に60万円の価値は超えそうな感触はあります。

◼️使い方

仕事では、まだ限定的にしか使えていないのですが、プライベートでは、Mac、iPadなどを使うほとんどの時間は、Vision Pro経由で使っています。
せっかく高いお金を出して購入したのですから、最初は意識してそうしてきたところもありますが、最近は習慣化してきて、被れそうな時は、Vision Proを被って、何かしよう、という感じになってきました。

1日の中でいうと、朝は、朝食のあとの運動タイムで、まず被ります。Zwiftというバーチャルのサイクリングアプリがあるのですが、これをVision Proを被りつつ、傍にYouTubeを流しながら、運動します。

シャワーを浴びて、仕事を始める前に、ゲームの日課を少し消化する時間があるのですが、その時も被ることが多いですね。家族が朝の情報番組などで、テレビを使っているのを邪魔しないように、かつ、自分もどうせなら、大きな画面でプレイしたい、というのがあるので、Vision Proは適任です。
この時に、運動とシャワーで上がった体温を扇風機でクールダウンしているのですが、Vision Proの仮想ウィンドウの向こうに扇風機を置いています。仮想ウィンドウなので、そのまま風が透過してくるのも、リアルなディスプレイにはない利点です。

仕事が終わったあとは、夕方以降の余暇時間の半分ぐらいは、Vision Proを被っているでしょうか。
その日によって違いますが、動画を見たり、テキストを入力したり、調べ物をしたりをソファに座りながら、Vision Proで行っています。

Vision Proは暗闇が苦手なので、寝る前には使い終わります。

平日はこんな感じですね。

◼️使い途

Vision Proを何に使っているのか、というところですが、主にこんな感じです。

原稿作成
ゲーム
動画視聴
仕事
動画作成
ブラウザ・メール・メッセージ

いずれもVision Proでなければ、できないことではありません。普通のMacや、iPad、iPhoneの用途と同じですね。
ですが、Vision Proを使うことで、効率があがったり、楽しく作業できたりなど、利点がありました。

Vision Pro単体か、他のデバイスとの組み合わせかでいえば、ゲームと仕事と動画作成は、iPadやMacとの組み合わせ、それ以外はVision Pro単体です。
想像通りですが、iPad Proでやっていた内容がそのまま、Vision Proに移ってきた感じです。必然的に、iPad Proの利用頻度は落ちました。

Vision Proならではの、MacやiPadなどよりも、より使いやすい用途としては、

楽譜を見ながら楽器練習
Zwift

があります。後でもう少し触れますが、画面を見たいけど、ちょうどいい場所に置くのが難しい場合ですね。

楽器練習にしろ、自転車にしろ、iPadなどでは、本体を置くための譜面台やら、ホルダーが必要になってきますし、それらを使っても、ちょうどいい場所にセッティングするのは、結構難しいわけですが、Vision Proなら、空間上のどんな位置にでも、必要な情報を固定できます。

ミュージックビデオ

音楽をききながらMacやiPadで作業する、というのは、誰でもすることかと思いますが、Vision Proだと、その時にミュージックビデオを流す、ということがやりやすくなります。
MacやiPadで作業をする際に、音楽だけなら場所を取らずにながら聴きできますが、ミュージックビデオを流そうとすると、映像のウィンドウが、限られたMacのデスクトップなどを占有してしまいます。

Vision Proであれば、作業領域は空間にたくさんおけるので、自分の目に入るところで、邪魔にならないところにも、ミュージックビデオの映像を置いてながら見しながら作業ができます。


◼️なぜVision Proを使うのか

これまでの動画でも繰り返し述べていますが、今回は、まとめの動画なので、あらためてVision Proを使う利点をあげていきます。

大画面
マルチウィンドウ、ディスプレイ位置、大きさの自由度、
作業場所の自由度
姿勢の自由度

Vision Proについて、Appleは、空間コンピュータという言い方をしていますが、自分なりに空間コンピュータをもう少し具体的にいうと、自由にサイズを変えられるウィンドウを空間の自由な位置に配置して作業できるコンピュータ、と言えるかと思います。

特にiPadとの比較で言えば、iPadでは、Split Viewや、ステージマネージャーを使って狭い作業領域の中で、なんとか複数の情報を扱おうとしてきたわけです。
Vision Proは、そいういった作業領域の狭さ、という制約を一気に取っ払うことができ、身の回りの空間の色々なところに、好き放題、好きなだけウィンドウや情報を配置できてしまいます。
iPadOSの、今までの苦労はいったい何だったのか、という気持ちになってしまいます。

また空間に自由に情報を配置できることによって、従来のMacやiPadに比べて、操作の姿勢や、場所の自由度がかなり高くできます。
整えられたデスクの前だけではなく、モニターアームなども必要なく、後傾姿勢でも、ベッドの上でもいいわけです

今、ちょうどこの動画の原稿を書くのに、ソファの上で、膝の上にMX Mechanical miniキーボードをおいて、顔の正面の空間にメモ帳のウィンドウを開いてタイピングしています。
この作業をMacBook Proでやると、ディスプレイの位置や大きさはベストなポジションではなく、膝の少し上となってしまいますが、Vision Proでは、一番みやすいポジションにウィンドウを置くことができます。

これが一つのウィンドウだけでなく、Vision Proの中には、複数のMac、iPad、iPhoneを表示できるので、今まで使い分けてきた色々なデバイスをVision Proの中で統合しているような感覚になります。

マルチにデバイスを使うということは、必然とマルチスクリーンになりますが、Vision Proは、マルチスクリーンの先にある統合ディスプレイ、という言い方がいいのかもしれません。Appleが製品名にVisionと名付けた理由も、さまざまなデバイスの見る部分を統合し特化したデバイスと考えると、なるほどな、と思っているところです。

◼️大画面ディスプレイとの比較

自分は、結構、大きな画面が好きな方で、Macにも40インチの5K2Kディスプレイを使っていますし、テレビも75インチのものを愛用しています。

リアルな大画面のディスプレイと比べて、Vision Proはその代替になるのか、という点では、発色やくっきりさでは、リアルなディスプレイに軍配があがります。
ですが、リアルディスプレイの80%ぐらいの感覚で使える、と思ってます。十分実用的な範囲ですね。

それに加えて、ディスプレイとの距離を自在に変えられる、どこでも配置できる、という外付け大画面ディスプレイにはない利点があります。

こういう利点があるのでMacの外部ディスプレイは、Vision Proで置き換えられると思っているのですが、不思議と75インチ4Kテレビは、あまり置き換えようとは思わないですね。

言語化するとしたら、テレビは、一番楽な状態で見られるディスプレイなので、Vision Proすら被りたくない時に使うもの、というのと、用途は、ほぼエンタメなので、より画質を優先したくなるから、でしょうか。

◼️Vision Proを使うならこんな人

自分がVision Proを使っている経験から、Vision Proを使う価値を感じそうな人をあげるとしたら、こんな感じでしょうか。

自宅、個室などで作業する時間が長い
iPadを便利に使っている
作業の多くがMacやiPadの中で完結する
Macで30インチ以上のモニタを使っている
ディスプレイアームで使っている

自宅、個室などで作業する時間が長い

Vision Proは、空間コンピュータというだけあって、空間に対して作業領域を展開するので、自分用の同じ空間を自分なりにカスタマイズして、長時間作業する人には利点が多いと思います。

自分用に確保された空間があれば、自分の必要なウィンドウを自分の好きな位置に配置して作業できます。作業を中断して戻ってきても、空間が維持されていれば、その状態のまま続きができます。
逆に一般的なオフィスなどの共同スペースで作業していたり、そこへ出入りが激しい人だと、他の人がウィンドウに被ったり、会話が発生して自分用の作業環境が崩れたり、出入りしている間に周囲環境が変わったり、配置を変更する必要が出たりと、面倒なことが増え、だったら最初から、一つのスクリーンでいいや、となってしまいます。

iPadを便利に使っている

Vision Proは、iPadOSをベースに作られているようなので、iPadを便利に使っている人にとっては、置き換えられる用途が結構あるので、価値を感じやすいと思います。
逆に、現時点でiPadを使っていない人、必要でない人、言い換えると、なんでもMacで済ましてしまう人や、iPhoneで十分という方ですね。こういう方は、Vision Proの価値の一部、特に単体でアプリを起動して使える、ハードで言えばM2チップが載っている部分は必要が無い可能性が高く、割高感を感じやすそうです。
そういった方はVision Proではなく、今後噂されている、下位グレードを待った方がよいかもしれません。

作業の多くがMacやiPadの中で完結する

世の中には、いろいろな仕事や個人的な作業、趣味があると思いますが、 その中でMacやiPadを使う割合が多いのであれば、Vision Proの恩恵を受ける時間も長くなります。リアル作業が多かったり、細切れな時間でMacやiPadを使っているのであれば、その延長線上にあるVision Proに対しても費用対効果は少なくなるでしょう。

Macで30インチ以上のモニタを使っている

これは大画面が好きとか、やっぱり大きな画面が必要、かつ、そこに投資もしているか、ということですね。
今、Macの外付けディスプレイのサイズで多く見かけるのは27インチや24インチぐらいでしょうか。これで何の不満も感じていない方や、ディスプレイの大画面化に投資効果を感じない方は、Vision Pro を検討しても、意義は感じにくいかなと。
もちろん、30インチ以上にしたいけど、スペースの都合などでどうしても置けないという方には、Vision Proは、価格は別として、解決策としては優れていると思います。

ディスプレイアームで使っている

こちらも大画面と同じ感じですが、ディスプレイアームを使う人は、ディスプレイの位置、配置について、改善したいということだと思います。
Vision Pro内のウィンドウは、あらゆるディスプレイアーム以上の簡単さで、ディスプレイの位置を調整できます。 、

以上、Vision Proを買う理由がある人は、こんな人かな、と思ったものを挙げてみました。

主にメインの作業環境がこうなっている、というのを挙げてみたのですが、Vision Proをすでに買ってしまった人は、コワーキングスペースや、フリーアドレスのオフィス、新幹線などの移動中や、出張先、旅行先など、作業環境が制限される場所でも、普段と同じような作業環境が構築しやすくなる利点がある、と付け加えておきます。




◼️やらないこと、やれないこと

今後のOSのアップデートで解消されることも多いと思いますが、自分が感じる、現時点でVision Proの苦手な点、不満点、向いていない点をあげておきます。

リアルと行き来する作業
他の人とのビジュアルコミュニケーション
iPhoneでのワンタイムパスワードが面倒
写真編集

リアルと行き来する作業


Vision Proには優れたパススルー機能があるので、現実を拡張してくれるMRデバイスという期待があると思いますが、実際には、パススルー映像として映し出される現実世界の解像度が圧倒的に不足しています。
Vision Proを被ったまま、リアル世界の作業をするのは、かなり難しいです。

飲み物を飲むぐらいの日常動作や、見ないでもできる単純作業ぐらいは問題はありませんが、Vision Pro越しに何か見て判断といった作業はほぼ諦めた方がいいでしょう。

またディスプレイを開くだけで使えるMacや、画面をスワイプするだけで使い始められるiPhoneに比べて、Vision Proは、頭に被る、という動作を挟まないといけないので、ちょこちょこ使ったり、外したりを繰り返す作業には向いていないですね。
一度被ったら、しばらく被りっぱなしにしていて、作業効率があがってくる、という使い方がむいていそうです。を

他の人とのビジュアルコミュニケーション

ゴーグルを被っているわけなので、対面、オンラインともに、他の人との表情を使ったコミュニケーションも諦めた方がいいと思います。ペルソナなどの機能はあるものの、質、機能も不足していますし、相手との合意も成立させにくいでしょう。
対面で会話する機会を設定した上で、Vision Proを外してコミュニケーションできるのに、外さないのは、相手に対して不必要なメッセージを発してしまいます。
今のところは、顔をみせる必要がある場面では、Vision Proを外す、以外の選択肢はないように思います。

もちろん、テキストメッセージや、音声のみのコミュニケーションであれば、Vision Proをつけていても何ら問題はないと思います。


iPhoneでのワンタイムパスワードが面倒

Vision Proには、OpticIDという生体認証もありますし、Apple Watchを使っていれば、iPhoneやMacの起動時の認証は突破できます。
ですが、iPhoneアプリの中のFaceID認証の時は、そのどちらも使えず、iPhoneのFaceIDしか使えません。
なので、パスコード認証にするしかないわけで、この辺は、仕事の環境へのログインや、FF14でもワンタイムパスワードを毎日結構な頻度で使っているので、不便です。
将来的には、生体認証がデバイス間でも共通化されるでしょうが、そこまでは我慢な感じです。

ケーブルはやっぱり邪魔

個人的な工夫で、Vision Proのハードウェア的な部分は、かなりカバーできてきたかと思いますが、ケーブルがでるというのはやはり不便です。

今は、純正バッテリーは頭にマウントしているので、このケーブルが外に垂れることはないのですが、バッテリー持続時間の短さをカバーするための外付けバッテリーを使っているため、そのケーブルが垂れています。
このケーブルを腰やポケットにいれていると、椅子の肘置きに引っかかったり、体と背もたれの間に挟まって頭を引っ張ったり、使い勝手が悪くなる原因になっています。

モバイルバッテリーを首から、社員証みたいにぶら下げると、ケーブルがどこかにひっかかる問題は、多少マシにはなりますが、バッテリーを大容量化して、頭や肩にマウントする方法を考えてもらいたいところです。

写真編集、というのは、いきなり細かい機能の話しになりましたが、Vision Pro上の写真アプリではトリミングすらできない、ということを言っています。

Vision Proを被ったまま作業を完結させたいのですが、写真やスクショを撮ったら、わざわざiPadやiPhoneを立ち上げたり、Vision Proの中に、iPhoneやiPadの画面を呼び出して、その中の写真アプリでトリミングしてから、iCloud経由で同期し、Vision Proで呼び出す、というなんとも面倒なことをやっています。
なんとかしてほしいところです。

◼️使うための工夫

Vision Proは非常に高価ですので、単体で完成された状態であってほしい、買ったらそのままの状態で最高の使い勝手であってほしい、というのは自然なものだと思いますが、実際にはそうではありませんでした。

ですが工夫や追加投資で、解決可能なものもありますので、それをまとめておきます

装着性
バッテリーの持ち
入力デバイス
Air Pods
作業場所

装着性については、何回か動画を出していますが、簡単にまとめると、そのままでは顔が痛くなるので、長時間作業ができない、というものです。
解決策は、バッテリーを後頭部に取り付けることでバランスを改善、ストラップ類をつけることで、顔面への圧迫をなくす、ということになります。
今のところは、自分は、AnnaProと面ファスナーを使うことで快適環境を作れています。

バッテリーの持ちについては、モバイルバッテリーを複数用意して、ローテーション運用することで、解決可能です。これも動画を作成しています。

入力デバイスですが、Vision Proは、視線とジェスチャという新しい入力方法を採用していて、これはかなり直感的で便利ですが、作業の内容によっては精度が足りません。
また、テキスト入力が必要な作業については、Vision Pro単体では、実質的には無理です。
Macで閉じた作業をする場合には、Macについているキーボードやトラックパッドを使えますし、Vision Proにも、外付けキーボードとMagic TrackPadを接続できますので、これらを使うことで、MacやiPadと同様に作業ができます。こちらも動画を作成しました。

visionOS 2から、マウスも使えるようになりました。トラックパッドの場合は、操作をするには、どこかに置いてから、操作する、というアクションが必要ですが、マウスの場合は、掴んで持ち上げて移動しつつ、そのまま操作できるので、Vision Proには合っているかもしれません。

ジェスチャが便利なのは、ウィンドウの移動、拡大縮小、スクロールとかですね。
おおまかに動かすときは、非常に直感的に動かせます。
一方苦手なのは、小さいオブジェクトをポイントしてクリック、タップ、ドラッグ。ここは、マウスやトラックパッドを併用したいところです。

AirPodsですが、Vision Proが、現実世界の上にウィンドウを重ねられるの同様に、AirPodsがあると、音声を重ねられます。
内蔵スピーカーもありますが、現実世界の音声を遮断したり、Vision Proの音声を現実世界に垂れ流さないようにすることもできるので、使い方の相性はかなりいいです。

作業場所ですが、コロナなどで自宅作業に移行した人は、自分の快適な作業空間を構築してしまったと思います。その快適な作業空間がすでにある状態では、Vision Proを使う必然性はかなり薄くなると思います。
Vision Proは、その快適な作業空間を維持・構築せずとも、別の場所や姿勢で似たような快適な作業空間を作れる可能性があります。

移動可能な机、椅子

自分の場合は、デスクは横においておいて、椅子のタブレットスタンドや、肘置きを工夫することで、デスクありきのPC環境とは違った観点で、Vision Proにあった作業空間を作れそうな気がしています。

また、折り畳みデスクなどを使って、今までMac作業をしていなかった場所でも、キーボードやマウスを置いて、作業しやすくできそうです。


◼️いらなくなるもの

Vision Proがあると、いらなくなるものがあるかも、ちょっと考えてみました。

自宅用iPad
PSポータル
1人用プロジェクタ
MacBookを買い替えるなら13インチでいい
外部ディスプレイ

まず、自宅用iPad。
Apple Pencilを活用している人は別ですが、自宅で使うiPadの用途は、Vision Pro でほとんど置き換えることができます。今は、まだVision Proで使えないアプリがありますが、対応が進むと、iPadを使う場面は、かなり減ります。

Vision Proをゲームで使う、という動画もアップしましたが、PS5のゲームを家の中でどこでも遊べるPSポータルの機能も代替できます。

かなり直接的におきかえるのは、ひとりで大画面を楽しむためのプロジェクタ。家族で楽しむ大画面は置き換えられないですが、自分だけで楽しむ分には、音声も含めて、Vision Proの方があらゆる面でいいです。

いらなくなるもの、とは違いますが、今自分は16インチのMacBook Proをメインマシンにしていますが、次にMacBookを買う時は、小さい方のサイズを買うと思います。
Vision Proを被れば、どこでも16インチどころではないサイズを扱えるわけなので、そこのコストを追加で払う意味は感じないです。

同じようなことですが、今40インチの外部ディスプレイを使っていますが、壊れたとしたら、外部ディスプレイ自体を買わないかもしれません。少なくとも30インチ以上のディスプレイは買わないでしょうね。

◼️Vision Proが向いていないひと

ここまで自分は、Vision Proはこんなふうに使ってます、という話しをしてきましたが、客観的にみれば、これらに当てはまる人は、少数派だろうな、とは思っています。
逆に、Vision Proをいらないとか、魅力を感じない人ってこんな感じだろうな、というのをまとめてみました。

PCなどで作業が完結しない人
単一デバイスの人
情報量が少なくていい人
リアルとの行き来が多い人
周囲の人と直接のコミュニケーションをしながら作業する人
大画面の迫力に魅力を感じない人
デスクを整えるのが好きな人

要は、今まで挙げたことの逆のことになります。
こうやって挙げてみると、こういう人の方が多数派だろうなと思いますね。Vision Proが少なくとも現段階では、爆発的な普及をしそうにない理由でもあると思います。

◼️仕事での利用

Vision Proで仕事ができるか、という点について、前の方で、限定的にしか使えていないと言ったのですが、
その原因となるのは、顔出しのオンラインミーティングが、ところどころ不定期にはさまってくるからです。

仕事はMac2台をつかってやっているのですが、ひとつひとつの作業は、Vision Proを使って作業する方がちょっと効率的だったりします。

ですが、ミーティングが挟まると、その度に、Vision Proを被ったり、外したり、という作業が発生します。
30分後に、またミーティングだから、外した状態で作業を続けるか、みたいなことが繰り返されて、結局、Vision Proを使わなかった、ということになりがちでした。

ならすと、効率があがらないので、結局、仕事ではあまり使わない、ということになってしまっています。

これはVision Proの性能、機能が足りない、ということではないので、あまり改善する方法がない気がします。ミーティングを午後に集中させて、午前は被りっぱなし、ぐらいでしょうか。

動画作成などの、プライベートの作業であれば、そういったミーティングが挟まることもなく、一人の作業なので、ずっと被ったままで最初から、最後までできるようになってきました。

◼️VR/ARデバイスなのか

Vision Proが空間コンピュータである、という点は、ここまでの話しで、ある程度説明できた気がしますが、なぜVR/ARデバイスとは呼ばないのか、について自分なりの考えを共有します。

VRは仮想現実、現実には存在しないものを現実として感じる、
ARは拡張現実、現実に存在するものに対して、存在しない情報などを付加する、
と簡単に定義しておきます。

どちらもリアリティという言葉を使っていますが、Appleは、Vision Proでは、コンピューティングの中では、この「リアリティ」を意識しないようにしているように見えます。

Vision Proが、空間コンピュータとして実現しているのは、昔からある、MacやiPadアプリのウィンドウを現実空間と重ねて表示する、ということですので、そこに新たなリアリティは存在しません。

仮想とか、現実とか、リアリティなどと関係なく、今までのアプリやウィンドウが便利に使える、というだけです。

あくまで、AppleがこれまでにMacやiPhone、iPadで作ってきたコンピューティングの延長線上にVision Proは置かれているわけです。

VRは、現実の空間と切り離される一方で、実際の生身の体は現実に置かれています。
現実世界に生身の体を置きながら、仮想現実で視野を覆うことは、基本的には体を危険な状態におきます。そういった危ない状態をコンピュータの主要な用途と位置付けるのは、ユーザーにリスクを強いてしまいます。

Vision Proには、今までのヘッドマウントディスプレイと比べて、高品質のパススルー機能が搭載されています。このおかげで、生活空間を自由に行き来し、その空間のあちこちの場所で、自分の必要なアプリケーションやコンテンツを利用することができます。
一方で、QuestやPSVRなどは、セーフティエリアという形で、ユーザーを危険から保護しますが、ユーザーに空間の自由度はありませんし、セーフティエリアが作られなければ、操作すらできない、ということもあります。
Vision Proを使うことで、視覚を遮るVRは、体の危険や自由度と隣り合わせだった、ということを再認識させられました。

ARについては、VRのような身体の危険があるわけではありませんが、現実を補佐できるほど、Vision Proのカメラ映像は解像度がないため、諦めざるを得なかったのでしょう。
解像度を高めると、遅延が発生して、酔いの原因になったり、発熱やバッテリー消費につながって、実用性が減ったりするわけなので、望まれる用途ではありながらも、現在の技術では、メインの用途としてはARは実用が難しい気がします。

VRもARも、視覚にフォーカスしたウェアラブルデバイスのメイン用途として使えない、一方で、自社には連綿と培ってきた、2DベースのOSと、アプリやコンテンツ、それらを使うユーザーの資産がある、となればAppleが打ち出す方向性は、3D空間に自由にウィンドウやアプリを配置できる、空間コンピュータだった、というのが、今のVision Proの位置付けなのかな、と思いました。

Vision Proは妥協の産物という言い方もできますが、将来に向けて、用途や技術を発展させるためには、どこかのタイミングで現実の製品をリリースしないといけない。
そのポイントがようやく来た、と捉えています。

◼️3Dコンテンツの道は険しそう

Vision Proは、2Dベースのウィンドウを3D空間に配置するコンピュータとしてスタートしましたが、当然、3Dベースのアプリやコンテンツは、これから登場することが、期待されているところだとは思います。

ですが、実際には3D空間をフルに活かしたようなコンテンツが拡大するには、かなりの時間がかかりそう、というのがVision Proを実際に手にした後の感想です。

iPhone 3Gが日本で登場した時の価格は2.3万円で、そこからスマホの普及率が10%に達するのに2年、50%に達するのに4年かかっています。
当時を思い出すと、これからは携帯デバイスはこの方向だと、多くの人が気づいており、環境がまだまだ整わない中、iPhoneに合わせて、アプリやシステムが、ものすごい勢いで開発され、リリースされていきました。

一方、Vision Proは、開発環境などは、iPhone登場の頃とは比べ物にならないほど整備されているにもかかわらず、Vision Pro用の新しいアプリの登場は、非常に遅いペースです。

Vision Proの登場時価格がiPhone 3Gの26倍と、大きなハードルになっていることで、ユーザーの増加ペースが遅いこと。
おそらくVR/ARといった、従来型のヘッドセットデバイスのxRの文脈では、狭い専門的な領域は別として、Vision Proでやりたいこと、やるべきこと、やれることが見つかりにくい。
Vision Proの発表時には、M2チップが搭載されていることで、性能的には十分かと思いきや、両目で8Kをリアルタイムで描画するような3Dコンテンツは、M2チップでは荷が重そうです。

市場が小さい、用途がはっきりしない、パワーも不足していて振り切ったものも作りにくい、ということで、開発者も舵を切りにくい、となっていそうです。

個人的な読みとしては、Vision Pro用の3Dコンテンツは、iPhoneが2年で達した水準に、10年経っても到達しないのではないかと思いました。

一方で、Apple TVなどで提供されている、3D映像、イマーシブビデオの分野であれば、高解像度の映像を流すだけなので、これ以上のチップ性能などは必要なさそう。なので、3D映像の分野は今後、充実していく可能性は高そうです。

◼️廉価版Apple Visionの予想

廉価版Apple Visionが登場すると予想されていますが、どこをコストダウンするのかといえば、個人的には、Macや、iPad、iPhoneと連携して、空間にそのデバイスのウィンドウを表示する機能だけに特化する、という線なのではと思っています。

今あるようなVision Pro専用アプリは、廉価版では使えないのでは、という予想ですね。
Appleデバイスでの、3Dをフル活用したVRのようなコンテンツの普及はより見込めませんが、その辺りはMetaに任せる、ということなのかもしれません。

一方で、Mac、iPad、iPhoneで、Apple Visionと接続したときは3D立体視できるような対応アプリ、というのはでてくるかもしれません。
この場合も、あくまで処理はMacなどで行われて、Apple Visionは、3D表示だけを担当する感じでしょうか。

そういえば、もうすぐvision OS2で、Mac仮想ディスプレイがワイド化されますが、同じ技術で、3D立体視用の映像をMac側から送ることができそうですね。
この流れも今後のApple Vision の位置付けに影響しそう。

こんなふうに廉価版Apple Visionで3D表示や、空間コンピューティングに慣れてもらう間に、Vision Proで、ゆっくりとVRなどのフル3Dアプリを増やしていくという流れになりそうな感じがしています。

◼️まとめ

非常に長く、後半は、個人的な妄想でしたが、ひさしぶりのAppleの新カテゴリデバイスということで、色々な刺激がありましたし、自分の作業環境も大きく変わり、便利に楽しくなったのは、間違いないかと思います。

Vision Proを2ヶ月使って、その本質的な価値は、Appleデバイスの画面を空間に統合すること。一方、VR/ARなどは、まだまだ難しいよね。というのがまとめになります。

VisionPro装着感改善ANNAPROでいいのかも



いままで、Vision Proの装着感を改善するものとして、BOBO VR、ソロニットバンドについて動画をアップしてきましたが、その後、さらにいくつか試してみたことを共有します。

結論としては、今のところANNAPROというところのVision Pro用ストラップでいいのでは、という感じです。

AirCover 2.0

BOBO VR導入後に、Vision Proの装着感を改善するために買ったアクセサリは3種類あるのですが、まず最初はInfinity One というところのAirCover 2.0です。

AirCoverを知ったのは、YouTubeとかでおすすめ動画に出ていたのだと思うのですが、特に欲しいと思ったわけではありませんでした。
買うつもりはなかったけど、海外の商品のようだったのでApple Payで送料いくらかな、とみようと思ったら、注文が通ってしまっていました。完全に事故購入ですね。

3Dプリンタで作られたものらしく、高級感とか全くないのですが、本体価格はものの割には高め、さらに日本までの送料が3000円ぐらいと、めちゃくちゃ高いです。

AirCoverはどういう商品かというと、Vision Proのライトシーリングの代わりとして使うもので、純正が顔面に全体的に接触するのに対して、AirCoverの場合は顔面との接触面は、おでこの上の方に限定されています。
なので、純正のライトシーリングと違って、顔の横、ほおのところが解放されていて、その点の圧迫を感じなくなっています。ムレがないのもいいところ。
加えて、左右には、隙間を隠す別パーツがあるために、ライトシーリングを使わないのに没入感は少し高くすることができます。

AirCoverの取り付けは、SIMピンなどを使って、Vision Proの左右のアームを取り外して、AirCoverを差し込み、アームを戻します。
戻したあとで、左右のカバーを取り付けます。

バッテリーを後頭部にマウントして、前後の重量バランスを取っている前提で、純正のライトシーリングよりも快適なことは間違いありません。
ですが、顔面に分散していた重量が、おでこ上部に集中することもあり、2時間ぐらいが限界な気がします。

純正のライトシーリング単体だと、自分の場合は30分も持たないので、それよりも大分といいのですが、前後に挟む方式だけでは、快適な装着、というにはやはりちょっと難しいかもしれません。

ノーズパッド

次に試してみたのが、しのぶ工房のノーズパッド。
YouTuberの方が紹介されていたので、即、購入してみました。

モノとしては、Vision Proのレンズの間に装着して、メガネのように鼻で支えるものです。
紹介した人の補足によると、これは単体で使うよりも、先ほどのAirCoverのように、他に頭などに重量を分散させる方法と併用するようです。

鼻に当たる部分はあるものの、自分はメガネ歴が長いので、メガネと同様の形式であれば、あまり違和感を感じないのでは、と注文してみました。

これも3Dプリンタで作られたモノですが、価格はめちゃくちゃ良心的で、注文後すぐ到着しました。

取り付けは、Vision Proの真ん中内側にひっかける形で装着。鼻に当たる部分には、スポンジが付属していましたが、このスポンジは触り心地も悪く、面で鼻と接触する形になっていて、違和感がありました。
なので、Amazonでメガネ用のシールで貼ることのできる鼻パッドを購入して、取り付けています。

実際の使用感ですが、最初、AirCoverと併用してみたのですが、オデコと鼻のバランスが取れれば、かなり楽になりました。
AirCoverだけだと、2時間が限界でしたが、ノーズパッドをつけることで、時間での限界はなくなったかもしれません。

難点を挙げるとすると、Vision Proのガラス面を保護するTPUのカバーと干渉するところでしょうか。
無理して併用はできますが、実際にケースが役立つ場面は何回もあり、ガラス面は保護したいところなので、ちょっと気になるところです。


Anna Pro

最後に試してみたのは、ANNAPROというストラップです。

これはVision Proの左右のアームの間を渡す樹脂製のストラップになっていて、内側にスポンジを取り付けることができます。
調整機構などはなく、スポンジの厚みが2種類付属します。
取り付け時は、ソロニットバンドは外す必要がありますが、アームは外す必要はありません。

先に買ったAirCoverとは、頭と接触して保持する場所が、微妙に違うので、同時に使うこともできました。

購入の目論見としては、AirCoverとノーズパッドで分散した接触箇所をさらに分散させることで、一箇所にかかる圧力を減らすことができるのでは、というところです。

で、いろいろ試した結論ですが、AirCoverやノーズパッドを使わずに、ANNAPROと面ファスナーを組み合わせたセッティングが一番よさそう、ということになりました。

まずノーズパッドですが、鼻に接触すること自体は慣れているので耐えられるのですが、無接触であればそれに越したことがないわけです。
ノーズパッドを外して、AirCoverとANNAPROだけにしてみたところ、確かに頭にかかる重量は増えるものの、許容範囲だったので、であれば、カバーとの干渉も気になるので外してしまうことにしました。

ANNAPROとAirCoverとの併用ですが、確かに圧力は分散になっていました。
ただ、2つ使うので重量が増えているのも気になるので、ANNAPRO単体なら、意外といけるのでは、となりました。
一方で、ANNAPRO単体だと、BOBO VRなどと違って、位置や締まりを調整できないし、あまりフィットせず、ずり落ちる感じが気になります。ずり落ち感をなくすには、ソロニットバンドをかなりぎゅっと締めることになって、頭が痛くなります。

そこで、結局いつもの面ファスナーの投入。
縦方向に調整可能な面ファスナーを加えることで、ずり落ち感を軽減。
同時に、2本の面ファスナーがおでこにかかっていた圧力を分散。
面ファスナーの長さで、ベストセッティングをある程度固定できるので、装着時のセッティング作業の時間短縮となりました。

このセッティングであれば、ソロニットバンドのダイヤルは完全に緩んだ状態でも使うことができ、前後の圧迫も頭の締め付けもほとんどありません。

◼️違い

AirCoverとANNAPROは似たような仕組みですが、違いは、頭のどの部分で接触しているか、という点。

AirCoverはおでこの皮膚部分で接触しているのに対して、ANNAPROはおでこの上の髪の毛がある部分で接触しています。
AirCoverだと、前後の締めつけでVision Proを固定するのに対して、ANNAPROは、もう少し頭の上側にあるので、前後ではなく頭の上に載せる形になります。

またAirCoverは、おでこで支えるため、皮膚に直接接触する部分が多く、接触面がヒリヒリして来て、耐えられなくなってきます。
ANNAPROの場合は、おでこの上の髪の毛のある部分で接触するので、ヒリヒリはなりにくいですね。帽子を被っている感覚です。

装着感

完成したセッティングの付け心地ですが、BOBO VRの、頭に載っけておくだけでいい、というラフな感じには及ばないものの、かなり近いところまではきていると思います。
逆に、フワフワした感じはなく、適度なフィット感があるので、大きめの動きがある時でも、安定して装着することができます。

装着方法ですが、まずソロニットバンドのダイヤルは完全に緩めて、伸びる状態にしておいてから、前髪をあげながらANNAPROのスポンジ部分に頭をあてます
その後、バンドやバッテリー位置を調整。
自分の場合は、そのままではVision Proと顔の距離が遠くて、アラートがでてしまうことが多いので、ソロニットバンドのダイアルを結構締めて、OpticIDの認証を突破します。
そのあとは、ダイヤルを適度に緩めて、楽な状態で使っています。

ライトシーリング

ANNAPROとAirCoverは併用できるわけですが、純正のライトシーリングも併用できます。
シーリングの周りのクッションをつければしっかりホールドでき、隙間もありません。
クッションを外すと、隙間はできますが、顔に密着しなくなるので、むれや圧迫はなくなりつつ、そこそこの没入感になります。

AirPods Maxとの併用が可能

BOBO VRと比べて、ANNAPROの利点は、AirPods Maxが使えることです。
BOBO VRだとフレームに厚みがあるので、AirPods Maxと干渉してしまうのですが、ANNAPROの場合は、ソロニットバンドを使うので、干渉せずに使うことができます。

AirPods Proは、そういったフレームの干渉問題はないのですが、AirPods Maxの方が、バッテリーが長時間もつので、Vision Proで長時間作業する時には、バッテリーを気にするものをひとつ減らすことができます。

セッティングととりつけ

面ファスナーのセッティングを紹介しておくと

ソロニットバンド側を保持するループを2本
調整ができるようリングを取り付けておきます。

ANNAPRO側にもループを2本取り付け、リングを出しておきます。

ANNAPROを取り付けます。
ANNAPROは、バンドが外れていれば差し込むだけで取り付けられます。
ソロニットバンドをとりつけます。
前後ろのリングができているので、これを面ファスナーで繋ぎます。長さは仮なので、緩めにしておきます。

ここで一度被って、VisionProが正しく動作するようにします。
被った状態のまま、面ファスナーを締めます。ポイントは、Vision Proが持ち上がるほどには締めすぎず、そのままの位置になるぐらいに締めるところです。

長さが調整できたら、バッテリーをとりつけます。
バッテリーは、ソロニットループの真上に付けてしまうとワークチェアのヘッドレストなどに当たってしまうので、少し上側にぶら下がる感じで付けます。

再度被って微調整すれば完成。

今のところ3週間ぐらい使っていますが、バッテリーの取り付けが少しグラグラするぐらいの不満点だけなので、しばらくはこれが一番いいかなと思っています。

ANNAPRO自体は、手軽でいいのですが、角度や締め付け具合を調整できないので、その辺が改善されるともっといいかな、と思っています。


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■商品紹介
ANNAPRO Vision Pro用のヘッドストラップ

Air Cover 2.0 para Apple Vision Pro

Apple Vision Pro用 ノーズパッド Nose Pro

Vision Proを本格キーボードで使う




今回は、Vision Proと合わせて使うキーボードとして、ロジクールのMX Mechanical Miniを導入してみましたので、合わせて使った感想などを共有したいと思います。

Vision Proとキーボード

Vision Proの使い方も大分慣れてきて、この動画などの原稿作成なんかにも結構使えるということがわかってきました。

今までは、Vision Pro用のキーボードとして、折りたたみキーボードのMOBO Keyboard 2を使っていました。
Vision Pro に合わせて移動して、いろいろな場所で使うには、コンパクトで持ち運びやすくていいのですが、長時間タイピングするには、若干使いにくいところもあります。

Macの方では、この4年ぐらいはロジクールのMX Keysを愛用しているので、Vision ProでMac仮想ディスプレイを使う時には、MX Keysを持ってきて使っていました。
ですが、Vision ProでMac作業をするたびに毎回キーボードを移動するのは、ちょっと面倒になってきたので、Vision Pro用に本格的なキーボードを導入することにしたわけです。

キーボードの候補は、同じMX KEYSの MINIか、メカニカルスイッチを採用したMX Mechanical Mini、あとはKeychronのワイヤレスタイプのものも考えていました。

それ以外にも、今、話題になっている分割タイプのキーボードが、実はVision Pro に合うのではと思っているのですが、Bluetoothに対応したJIS配列で手軽に入手できるものが見つからなかったので、今回は候補から外しました。

買ったのは

最終的に選んだのは、MX Mechanical Mini。

選んだ理由のひとつは、Vision Proと関係ないところですが、最近話題になっているメカニカルキーボードも一度体験してみようということ。
メカニカルキーボードの中では入門的な感じのKeychronにも興味があったのですが、重量が1.7kgとかあって、Vision Pro用と考えると重すぎると思い、候補から外しました。
Keychronを購入するならMac用として考えた方が良さそう。

なので残りは、MX Keysのminiか、Mechanical Miniということになります。
MX シリーズの共通の特徴は、3台までのデバイスに接続できて、Mac、Windows、iPadにも対応しています。
Vision Proと合わせて使う、という言い方をしていますが、Vision Proと直接ペアリングして、Vision Proアプリだけで使うだけではなく、Macとペアリングした状態で、Mac仮想ディスプレイで作業するときにも使うので、Vision ProとMacを簡単に切り替えて、Macに直接キー入力できるMXシリーズは、都合がいいわけです。

MXシリーズの中でも、Vision Proと組み合わせるなら、コンパクトさ優先で、テンキーはなくていい、ということでテンキーレスのminiタイプ。
せっかくなので、MOBO keyboard 2との差別化する意味もこめて、メカニカルタイプにしてみました。


接続

MXシリーズは、3台までのデバイスと接続できますが、自分の場合は、

1.プライベートMacBook Pro
2.Vision Pro
3.仕事用Mac Mini

という接続にしてみました。

MX Keysは、3つのデバイスを切り替えるために専用のスイッチが用意されていましたが、miniの場合はF1-3がそれぞれデバイス切り替えに割り当てられていて、長押しでペアリング、短押しで切り替えになっています。

重さ

今まで使っていたMOBO Keyboard 2は、286gだったのに対して、MX Mechanical Miniは612gと、2倍以上重いですが、主に家の中で使うことを想定しているので、持ち運べない重さではない感じです。

タイピングのしやすさ

話題のメカニカルスイッチのキーボードを使ってみたかった、と前に言っていたのですが、メカニカルスイッチのキーボードを初めて使った、というわけではありません。

自分が子供の頃NECのPC-80/88/98シリーズなどを使っていましたが、当時の主流はメカニカルスイッチだったと思いますし、自分が最初に使ったMacである、Macintosh Plusもメカニカルのようでした。

いつ頃からメカニカルタイプのキーボードを使っていないのか、もうわからないですが、キータッチは久しぶりの感覚ですね。NECのパソコンは、もっとカチャカチャしていた記憶なので、MX Mechanical Miniのスコスコした感じは、どちらかというとMac Plusに似ているかもしれません。
新鮮というより、懐かしい感じがしました。

愛用していたMX keysは、メンブレンだそうですが、キータッチそのものは結構好きでしたので、最初は慣れないかなとも思ったのですが、40年以上タイピングしているので、特に問題はなさそう。
逆に、一度体験するとメカニカルじゃなきゃいやだ、とかまではなる感じもなかったです。これはこれ、という感じ。

配列

配列は、エンターキーの外側に一列あるタイプですが、小指を伸ばしたとこにちゃんとエンターキーや、Back spaceもあるので、特に問題なく使えそうです。

一点だけ気になるのは、変換キーの位置が右すぎる点でしょうか。
フルサイズのMX keys は、Mキーのすぐ下に変換キーがあるのに対して、MX Mechanical Miniは、隣のカンマキーの下になっています。同じ、MXシリーズで統一してほしいところですし、正直そんなにスペースキーは長くなくてよいと思います。
日本語、英字混じりの文を打つ時には、変換キーはめちゃくちゃ押すので、ここはちょっと気になりますね。思った感覚よりも、1キー分右を押すことを意識しておく必要があります。

機能キー

Vision Proとの組み合わせでは、一番上段の機能キーで、使えるものと使えないものがありました。
使えるのは、再生ボタン、音量調整ボタン、ミュート、検索、音声入力

使えないっぽいのは
スクリーンキャプチャー、絵文字、マイクミュート

でした。

バックライト

MXシリーズには、キーボードを白く光らせるバックライト機能があります。
最初はあまり必要ないかと思っていたけど、Vision Proのカメラ越しにみると、解像度が低いのでキートップの文字がかなり見えにくくなります。
これが、バックライトをオンにするとよくみえるようになり、とくに伸ばし棒や数字など、遠いところや、あまり慣れていないキーを入力する時には、誤入力が減りました。

ちょいDIY

MX Mechanical Mini自体は、結構気に入ったので、Vision Proで使いやすくするために、少し椅子に工夫をしてみました。

自分は、エルゴヒューマンのワークチェアを愛用していますが、オプションのタブレットスタンドを装着してます。
タブレットスタンドというぐらいなので、キーボードを置いて使うことは想定されておらず、結構奥に位置しています。

これをキーボードで使いやすくするために、手前に少し出せるようにエクステンションを作ってみました。
5mm厚の塩ビの板を適当な大きさにカットして、両面テープで貼り合わせ段差を作ります。
あとは金具も両面テープで貼り合わせて、タブレットスタンドに引っ掛けるようにしています。
タブレットスタンドは、タブレットがみやすいように斜めになっているので、そのままキーボードを置くとずり落ちてきます。このエクステンションでは、貼り合わせてつくった段差の部分に、キーボードが引っ掛かるようになっているので、斜めになってもズリ落ちて来ないわけです。

肘置きはかなり調整が効くので、肘と、手のひらで支えるようにセッティングすれば、かなりタイピングしやすくなりました。

また、市販の肘置きに取り付けるタイプのマウステーブルも取り付け、ここにMagicTrackPadをおくことで、ポインタも操作しやすくなりました。

Vision Proを使うことで、今までのPCの使い方と違うことができないかと思っていたのですが、机を使うことなく、椅子だけで大画面を活かしたコンピューティングができるのは、Mac単体を超えた使い方にたどり着いた気がします。

Vision Pro単体で文章を作成する時は、肘置きのマウステーブルにMagic TrackPadを置くわけですが、Macに接続して作業する時は、トラックパッドの代わりに、Mac用のMagic Mouseをおき、MX Mechanical Miniは1番のスイッチで、Macに切り替えて使うことになります。

Vision Proに本格キーボード

空間コンピュータであり、視線とジェスチャで操作できるようになったVision Proに、原始的な入力装置であるキーボードを用意するというのは、時代に逆行する感じもなくはありませんでした。

ですが結局、現状、PCで生産的な活動をするには、キーボードは必須なわけで、Vision Proで生産性を確保しようと思えば、一定クオリティ以上のキーボードと組み合わせるのは、必然だったかもしれません。
逆に、キーボードなしに生産的な活動ができるか、と言われても、手足を縛って泳げと言われているような感じかもしれません。

キーボード、マウスを使うのであればMacだけでいい、という意見もあるかもしれませんが、もちろんそれでもできなくはないのですが、Vision Proは、作業場所、姿勢の自由度、同時配置ウィンドウの数、大きさ、配置場所の点で、Mac単体での作業よりもかなり効率的だと思っています。

というわけで、Vision Proに本格キーボードを合わせる、という試みは個人的にはうまくいったと感じてます。


Naya Createに期待

いったんこれでVision Proでの快適タイピング環境はできたと思ったのですが、XでNaya Createなる新しいキーボードの情報が回ってきました。

これまた最近話題の分割キーボードで、無線、iPad対応、JIS対応ができるようです。iPad対応ということは、同じ系統のOSであるVision Proでも使えそう。
最初に分割キーボードで、希望のスペックのものが見つからないと言っていたのですが、このNaya Createは該当しそうです。

分割キーボードに注目していたのは、先ほど、タブレットスタンドにキーボードを置くということをお見せしましたが、分割キーボードであればタブレットスタンドを使わずに、肘置きにキーボードを分割して置くことができます。
座ってそのまま楽な姿勢でタイピング、となるわけです。

今は、Magic TrackPadを肘置きにおいて使っていますが、Naya Createはオプションでタッチパッドを装着でき、キーボードとタッチパッドを両方使えます。

価格はかなり高いのですが、思い切って注文してみました。
ただ、注文してから気づいたのですが、到着は来年の8月予定だそうです。1年も待たないのといけないのと、それまでに、他のメーカーから、もっと格安の同じようなものがでるのをちょっと恐れています。

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■商品紹介
ロジクール KX850CL MX MECHANICAL MINI

肘置き用マウステーブル

Apple Magic Trackpad

Vision Proでゲームを遊ぶ



Vision Proの大画面を活かした使い方として、今回はVision Proでのゲームの楽しみ方を紹介したいと思います。

Vision Proの特徴は、大画面を自由な配置で楽しめることですので、PS5やSwitchのゲームでも活用したいところです。

まずPS5。
PS5は、ソニーから純正のリモートプレイアプリがでていますので、Macでリモートプレイを表示させて、Mac仮想ディスプレイ機能を使ってVision Proで表示しています。

どのぐらい遅延があるのか気になると思いますが、我が家の場合、PS5とMacは有線LANで接続しているので、遅延は結構少ないですね。

コントローラーは、Dual Shock4をMacにBluetooth接続しています。
音声もMacに接続したAirPods Proからです。

PS5とVision Proを繋ぐ方法には、Mirror PlayというiPadアプリもあって、直接、Vision ProからPS5に接続できます。
こちらは、Vision Proにコントローラーを繋ぎ、音声もVision Proからでます。
ただ、我が家の場合だと、Vision Proに限らず、PS5でWiFiを使ってリモートプレイすると、結構な頻度でカクカクします。
有線でPS5と接続しているMac経由の方が安定しているので、Mac経由をよく使っています。我が家の電波状況が悪いんでしょうか。

PS5のリモートプレイは、4Kは表示できずフルHDですので、画質的には、テレビでプレイする方がいいですが、Vision Proだと、複数のウィンドウを同時に表示できる、という利点があります。
攻略情報を見ながらプレイしたい時には、Vision Proですと、真横に置いたりできるのは、かなり快適です。

PS5のゲームが遊べるヘッドマウントディスプレイとしては、我が家にはPSVR2もありますが、どちらもテレビを占有せずにPS5をプレイできるのは利点です。
セットアップの簡単さは、ケーブルを繋いで被ればよいPSVR2に軍配が上がりますが、Vision Proは、ワイヤレスなので、プレイできる場所の自由度は高いですね。
PSVR2は、被るまでは簡単なのですが、プレイエリアの設定が毎回入るのは面倒。Vision Proは、その煩わしさはないです。

PS5を携帯ゲーム機的に使えるPS Portalが結構人気らしいですが、Vision Proがあれば、家中のどこでもPS5をプレイできるので、PS Portal的な使い方もできますね。

◾️Switchの場合

PS5は、PSVR2があって、どんなゲームもシネマチックモードを使えば、ヘッドマウントディスプレイで迫力のプレイを楽しめていたのですが、Switchの場合はそうもいきませんでした。

Vision Proは、Macのディスプレイに映すことができるものであれば、そのまま表示できますので、Switchのゲーム画面もMacに表示できれば、Vision Proで遊べるわけです。

我が家の場合は、GENKIのCovert DockとShadowCastというアクセサリがあるので、これを使えばMacの画面でSwitchをプレイすることができます。

Covert Dockは、Switchに電源を供給しつつ、HDMI出力を取り出すもの、コンパクトなドックですね。
ShadowCastは、HDMI入力をMacで読み込めるUSB-Cに変換できるアダプター、キャプチャーデバイスです。
SwitchとCovert DockをUSB-Cで繋げて、Covert DockのHDMIにShadowCastを接続、ShadowCastとMacをUSB-Cで接続すればいいわけです。

USB-Cに入力された映像は、GENKIからでているArcadeというアプリで表示できるので、これを全画面表示にして、Macの画面をVision Proの仮想ディスプレイで表示すれば、VisionProでSwitchが遊べるわけです。

コントローラーは、SwitchのJoyConや、Bluetooth接続したプロコントローラーを使います。
音声は、映像と一緒に取り出せるので、Macに繋いだAirPodsProで聴きます。

この方法は、HDMI出力があるものはなんでも繋げるので、PS5からもHDMIを入力すれば、リモートプレイアプリを使わないでプレイすることも一応できます。

今、Switchでプレイしているゲームがないので、あまり使う機会がないですが、ゼルダティアキンの時にあれば良かったですね。

ちょっと変わった使い方としては、ワイアレスで大画面にできるので、リングフィットアドベンチャーやSwitch Sportsなども遊べたりします。
我が家の場合、テレビのすぐ前にソファを置いているので、Switchの体を動かす系のアプリは、ソファの横のスペースにいって、テレビを斜めからみないといけなかったのですが、
Vision Proは、自分の目の前に大きなディスプレイをおけるので、結構相性よかったです。

この場合、純正のライトシールドを使うと、汗で汚れてしまうので、顔にくっつかないアクセサリを使うとよいと思います。

◾️iPadゲームの場合

Vision Pro非対応のiPadのゲームの場合もSwitchと同様に、iPadでゲームを起動しておいて、USBポートから映像を取り出して、Macに入力、仮想ディスプレイでVision Proという経路で遊べます。

iPadとVision ProをWi-Fiアクセスポイント経由で直接接続する方法もありますが、我が家の環境では、全般的に映像がカクカクするので、ゲーム用途には向いていないかもしれません。

Vision Proに対応しているiPadのゲームは、当然ですが、そのままVision Proのホーム画面から起動して遊べます。
遅延もないですし、映像の安定性も気にする必要はありません。コントローラーもVision Proに直接つながりますし、音声もスピーカーからでも、AirPodsからでもでます。
ここが充実してくれればありがたいですが、自分の場合は、残念ながら、遊びたいゲームがまだほとんどない感じです。
iPadでも遊んでいる原神やゼンレスゾーンゼロが出てくれればいいのですが、マシンパワーが足りないのか、ホヨバースのゲームでは、この2本だけは、Vision Pro向けに公開されていません。

◾️Mac・Windowsの場合

Macのゲームはまだ多くはないですが、同じように仮想ディスプレイを使う方法で、Vision Proで楽しめます。

Steamのゲームの場合は、Steam LinkというiPadアプリで画面共有することもできます。ですが、我が家の環境ではちょっとカクカクしますかね。
自分はWindowsマシンを持っていないので試せないですが、Steam Linkを使えば、Windowsの画面共有もできるそうです。

◾️Vision Proネイティブのゲーム

Vision Proの専用ゲームもあるにはありますが、残念ながらPS5やSwitchと比べて、面白いゲームはないのが現状です。
VR系のゲームはそれほど面白くないものが多いので、今後もあまり期待はできないところです。

期待だけを述べるすれば、MacやiPadで出ているゲーム、自分がプレイしている中ですと、FF14、原神とかですが、これを視界180度のまま、立体視できるようにしてくれるだけでいいんですけどね。立体操作も必要なく、普通のゲームコントローラー対応で十分です。

◾️クラウドゲーミング

Vision Proで安定してゲームを遊ぶのであれば、クラウドゲーミングという選択肢もあるかと思ったのですが、今の所うまくいっていないです。

GeForceNowに有料課金をして、NEXUS+というアプリをインストールしてみたのですが、有料アカウントと認識されていないようで、延々順番待ちのまま進まない、という状態です。
iPadでは使えているので、アカウントの問題ではないようですが、ちょっと気になるところです。

◾️結局Mac経由

現状、Vision Proには、Mac仮想ディスプレイが、もっとも安定して綺麗に表示ができるので、有線で接続する手段のないVision Proは、Macを経由させることでいろいろなゲームに対応する形になります。

Mac仮想ディスプレイは、使っている技術はAirPlayなんだと思いますが、普通のWi-Fiアクセスポイント経由の接続ではなく、Vision ProとMacが直接繋がるP2P接続を使っているかもしれません。
というのは、我が家の環境では、たまにVision ProがWi-Fiのアクセスポイントを見失っていることがあるのですが、その時でも、Macの仮想ディスプレイは切れずに機能していました。

VisionOS2では、AirPlayレシーバー機能が搭載される、ということなので、まもなくMacだけでなく、iPhone、iPadのアプリもMacと同様に、直接Vision Proに表示できるのではないでしょうか。そうなると、iPhoneやiPadがあれば、VisionPro用に公開されていないゲームであっても、より簡単にVision Proで遊べるようになりそうです。

◾️具体的な環境

Vision Proでゲームを楽しむ環境は、日々いろいろ試して変化していますが、現時点でのもう少し具体的な環境を説明しておきます。

Vision Proにゲーム画面を表示させるためのMacは、M2 Mac Miniを使っています。
Mac miniは、普段は仕事のリモートアクセス用に使っているものですが、ディスプレイサイズをフルHDに固定しているので、Vision Proにゲームの画面を表示させる時にも、必要最小限の解像度で、ちょうどいい感じなのです。

このMac miniは、有線LANに繋がっていて、PS5ともハブを介して有線で繋がっています。
前に述べたSwitchやiPadを繋げられるUSBキャプチャも、USBポートに入力しています。

ゲームの実際の処理は、PS5なりSwitchで行われるので、それほどパワーのないM2 Mac Miniでも十分というわけです。

コントローラーはDual Shock4、音はAirPods ProがBluetooth接続されてます。
ディスプレイは5K2Kディスプレイに繋がっています。

Vision ProでPS5ゲームを遊ぶ手順としては、Mac miniで、PSリモートプレイを起動、LAN経由でPS5を起動、コントローラーとイヤフォンを接続、全画面表示にして、Vision ProでMac miniの画面を呼び出すという流れ。
MacからAirPlay先としてVision Proを指定するという方法で、仮想ディスプレイを使うこともできます。

Switchの場合は、SwitchのUSBをCovert Dockに接続して、GENKI Arcadeを起動、あとは全画面表示でVision Proに表示という流れになります。

Vision Proとの接続は、安定していることがほとんどですが、たまに画面の更新が止まってしまうこともあります。復帰する時もあれば、そのまま切れてしまうこともあります。
ゲームプレイ中に発生すると、ちょっと萎えますね。
それとMac仮想ディスプレイが起動できなかったり、AirPlayできないときもあり、こういう時は有線接続の選択肢も欲しくなります。

◾️画面共有できるアプリ

MacやiPadの画面共有アプリはいくつかあるので、紹介しようかと思ったのですが、Mac仮想ディスプレイと違って、我が家ではPS5のリモートプレイと同様に、調子のいいとき、悪いときがあります。なので、名前の紹介だけにしておきます。

◾️最後に

せっかくのVision Proの大画面機能なので、ゲームを遊ぶ時にも活用したいところ。
今のところは、Vision Pro単体で遊ぶというより、他のゲーム機器と接続して、大画面ディスプレイとして使うのが正解だと思います。
Mac作業するときに、どこでも大画面ディスプレイで作業できる、というのと同じ考え方です。

ただ有線接続ができないので、電波環境で遊びやすさが変わってしまうのが痛いところ。

せっかくの片目4Kもある高精細なディスプレイなのですが、無線接続では、そこを活かした高解像度でゲームを遊ぶのが難しいところです。

Vision Pro単体で、面白いゲームを遊べるに越したことがないのですが、ヘッドマウントデバイスであり、4Kを2画面描画しないといけない、バッテリー駆動が前提となってくると、M2のVision Pro単体ではあまりリッチなゲームは、期待できないでしょう。

今後、M4などの省電力でより高性能のチップを搭載したVision Proがでてくれば、もう少し期待はできるかもしれません。未来に期待しましょう。


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Vision Pro老眼とオプティカルインサート



自分はいわゆる老眼なのですが、Vision Proのオプティカルインサートで、少し紆余曲折があったので、紹介します。

まず最初に結論ですが、自分は、1.8m前後ぐらいにピントがあうメガネの値で、オプティカルインサートを作成するのが正解だった、という話しです。

◾️ピントが合っていない?

自分は、子供の頃から近視で、ずっとメガネをかけています。
Vision Pro
は、メガネをかけたままでは使えないので、メガネをかけている人は、コンタクトにするか、オプティカルインサートという、専用のレンズを注文する必要があります。

Vision Pro
の注文時に、自分のかけているメガネの度数を入力すると、合わせたオプティカルインサートを作成してくれます。

ひとつのメガネしか使っていない人であれば、どのメガネの度数を入力するかで迷う必要はないのですが、老眼の場合はちょっと困ります。

自分は医者ではないので、正確な情報ではないと思いますが、自分の理解している老眼、というのは、ピントの合わせ幅が、若い時よりも減ってしまう症状だと思っています。

自分の裸眼の場合を雑に測ってみたら、13cmから18cmの幅にしかピントが合いませんでした。それ以上、近くても、遠くてもピントが合わないんですね。

若い時はピントの調整幅が広いので、一つのメガネで、いろいろな距離にピントが合わせられますが、老眼になると、距離別にメガネを使い分けないと、ピントを合わせることができません。

最初、Vision Proを注文した時には、自分はVision Proでピントがあう距離を意識していなかったので、PC作業用に使用している80cmの位置にピントが合うメガネの値でオプティカルインサートを注文していました。

Vision Pro
のオプティカルインサートは、日本での発売時に左右の度数が間違って届いたりする問題があったので、しっかり使えるようになるのに少し時間がかかったのですが、新しいレンズがきてからも、なんかちょっとピントが合っていないかも、と思い始めました。

Vision Pro
の標準の使い方ですと、ライトシールドが目とオプティカルインサートの距離を決めていて、距離を変えることはできません。
ですが、サードパーティのストラップを使って、ライトシールドを外す運用をしている場合、バンドの締め具合によって、ヘッドセットの位置を少し近づけたり、遠ざけたり、微調整ができます。

これを使って、標準的な位置よりもレンズを目に近づけた場合に、Vision Proの映像がよりピントがあった状態になったわけです。
この状態で使い続けられれば良かったのですが、レンズを目に近づけすぎると危険とOSから警告がでますし、ライトシールドを使った時にはピントが少しズレているわけです。

Vision Pro
は数年使うつもりですので、ピントがぴったり合った状態で使いたいわけで、そうなるとオプティカルインサートを注文しなおす必要がありそうです。

◾️Vision Proの仕様がわからない

問題は、どの距離にピントを合わせて作り直すかです。

ヘッドセットデバイスは、至近距離にあるディスプレイパネルを直接目でみているわけではなく、レンズを使って、実際の距離よりも遠くにあるように見せています。

ちょっと勘違いするかもしれない点ですが、Vision Proは、空間コンピュータですので、覗くと見られる映像は、奥行きが表現されますし、フォービエイテッドレンダリングという技術もあって、視線の向きで、ピントがあう場所、ぼけて表現される場所が変わったりもします。
映像の見た目は、ピントやボケ、左右の視差がコントロールされて、奥行きが仮想的に表現されていますが、実際は一定の距離にあるディスプレイに表示されています。
老眼と関係あるピントの話は、画面上に表現されているものではなく、物理的な画面にピントが合うかどうか、になります。
物理的なディスプレイにピントが合わないと、そこに映し出される全てのものはピンボケになってしまいます。逆にピントが合っていれば、その上で、くっきり見せるもの、ボケてみせるもの効果が、役目を果たせるわけです。

Vision Pro
の設計仕様が、どのぐらいの位置にディスプレイがあるように想定されているのかがわかれば、そこにピントが合うメガネの度数を入力すればいいはずです。

調べてみてもAppleのサイトには情報がないようなので、Appleに直接電話、Apple Storeで試す、Zwissに問い合わせると3通りの方法で、調べようとしてみました。

ですが、Appleサポートには情報がない、Apple Storeでは、プライバシーの配慮で客の度数情報には一切アクセスできない、ということでした。Zwissからは、返事はなかったです。

というわけで、Appleの公式の情報として、想定しているディスプレイの距離を調べることはできませんでした。

一般的にヘッドマウントディスプレイは、1-2m程度の距離に設定されているらしいですが、Vision Proの場合はどうなんでしょうか。

◾️どのメガネの度数を使うのか?

よく老眼の人が、近くが見えない、文字が小さいと見えない、みたいなことを言っているのを見かけると思います。
近くが遠くが、とか、文字が大きい小さい、というより、自分の見たい距離に対して、ピントの調整幅が狭くなっているので、裸眼もしくは、メガネではピントが合わせられていない、だから見えない、ということだと思います。
適切にピントが合わせられるメガネなどを使えば、近くても遠くても、文字が大きくても小さくても、見えるはずです。

老眼は、ピントを合わせる幅が狭いため、いろいろな距離に、メガネなどで矯正してピントを合わせる必要があり、自分のように近眼の場合は、裸眼で使える距離がないため、複数の度数のメガネを併用する必要があります。

自分の場合は、距離別に4種類のメガネを持っています。
  • 40cm
  • 80cm
  • 1.8m
  • 自動車運転用

普段は、40cmのいわゆる手元用を使っていて、必要に応じて距離別のメガネに掛け替える感じです。
メガネを付け替えるのは面倒といえば面倒ですが、ピントが合わない状態は、もっと面倒ですし、目が疲れますし、頭も痛くなったりしますので、背に腹は変えられないというところです。

前置きが長くなってしまいましたが、4つのメガネのうちの今は、80cm用のメガネと合わせてオプティカルインサートを作成していますが、残りの3つのうちのどれかに合わせればいいのか、あるいは、全然別の度数が必要なのか、というのを知りたいところです。

前に述べた、オプティカルインサートを目に近づけるとピントがあう、というところですが、逆にメガネを遠ざけると、より近くのものにピントを合わせられるようになります。
よく、昔のドラマなどで、おじいちゃんが新聞を読むときにメガネを前にずらす場面がありますが、あれです。

今回の場合、近づけるとピントが合うようになる、ということは、新聞の場合の逆になるわけです。新聞の場合は、近くを見るためにメガネを遠ざけるので、その逆、より遠いところをみるレンズが必要、つまり度の強いレンズが必要そうです。

次に、自転車に乗るときにはコンタクトを使っているのですが、コンタクトでオプティカルインサートをつけずにVision Proを使うと、かなりぴったりでした。
自転車用のコンタクトは、遠い距離を見るようにセットしてもらっているので、度がより強いレンズが必要、というところにはマッチしています。

最後に、かなり強引な技ですが、オプティカルインサートを外して、1.8m用のメガネをかけてVision Proを覗いてみました。
この状態では、アイトラッキングなどがまともに操作できないのですが、映っているものへのピントの合い具合は良かったです。

正解がわからないので、もう一度、作ってみるしかない、ということで、

  • より度の強い方
  • 1.8mのメガネだとよさそう

ということで、1.8mの位置にピントがあうメガネの値を使って、オプティカルインサートを再び注文してみました。

◾️結果

結果ですが、1.8mのメガネに合わせた新しいオプティカルインサートは、かなりぴったりピントがあっていて、アラートも出なくなりました。

この結果から、Vision Proの想定されたディスプレイの距離は、1.8m前後ではないかな、と推測できます。

もしこれから、VisionProのオプティカルインサートをつくる老眼の方がいる場合は、手元用やPC作業用のメガネには合わせない方がよいのではないでしょうか。

◾️老眼とVision Pro

今までの話は、老眼の場合にVision Proをどうやって使えるようにするか、という話でしたが、最後に、老眼でVision Proを使うメリットについて、触れておきます。

老眼で面倒なのは、距離の違うものを見比べたい時に、メガネを掛け替えるか、記憶するか、ピントが合わない状態で読み取ろうとしないといけません。

実際の生活だと、テレビを見ながらスマホをいじるだったり、テレビでゲームをしながら、手元のiPhoneiPadで攻略情報をみる、というときによく発生しますね。

Vision Pro
は、目に見えているのは距離の違うものであっても、実際には、一つのディスプレイ内に表示されているので、距離によるピントの違いはなくなります。

Vision Pro
をかけていれば、遠くのテレビの字幕も、手元のスマホも、メガネを掛け替えることなくピントがあいます。

あいにく、現実世界のカメラ映像は、まだそれほど解像度が高くないので、現実世界のものは、メガネの方が綺麗に見えますが、将来的に解像度が上がれば、Vision Proのようなデバイスで、老眼を克服したことになるのかもしれません。